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新車100万円級! 全長2.5mのトヨタ「斬新2シーターモデル」が凄かった! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分!」 最近まで売ってた“おふたりさま向けマシン”とは

くるまのニュース / 2025年1月18日 16時10分

かつてトヨタは、2人が乗れるサイズの非常に小型なモデルを販売していました。

■地方の移動課題解決にはもってこいだったが…

 地方でバス路線の廃止が相次ぐなか、必要にして十分な性能を持つ小型のクルマ(小型モビリティ)の有効性が示唆されています。
 
 実はトヨタでも2人乗り車の小型モデルが昨年まで販売されていたのです。どのようなクルマなのでしょうか。

 それが「C+pod(以下シーポッド)」です。

 2020年12月に登場した小型の四輪モビリティで、改正道路交通法(2023年4月施行)では「移動用小型車」に分類されます。普通免許で運転できますが、最高速度は60km/h以下で、高速道路の走行はできないなどの制限があります。

 ボディサイズは全長2490mm×全幅1290mm×全高1550mm。軽自動車よりも小さいボディを持ち、最小回転半径は3.9mを実現。

 これは片側1車線の道路で1度の切り返しでUターンできるサイズであり、狭隘な生活道路や、古くから残る歴史的な街並みのエリアでも取り回しは良好です。

 パワートレインは最大出力12.5馬力・最大トルク56Nmを発揮するリアモーターと51Ahリチウムイオンバッテリーを搭載。一充電走行距離は150kmを確保しています(WLTCモード)。

 小型のバッテリーながらも、通勤や買い物の往復などでは十分ともいえる航続距離を実現し、さらにバッテリーをシートの足元に配置することで、段差が少なく乗り降りのしやすい低床フロアをもたらしました。

 充電は200V普通充電の場合、約5時間で完了。通常の100V電源にも対応しています。1500Wのコンセントの装備や外部給電システムの採用により、災害時には外部電源として活用できる機能性も持ち合わせています。

 エクステリアは外板に樹脂パネルを多用して、徹底した軽量化を実現。キャビンはブラックアウトさせ、大型LEDヘッドランプ・テールランプなどを備えたことで、小型ながらも見た目の安定感と塊感を感じさせるスタイリングとしています。

 インテリアは、室内幅を1100mmとコンパクトに抑えながら、大人2人が並んで座れる空間を確保。法人向けモデルとして、簡素な1人乗り仕様も設定されていました。

 インパネはシンプルにまとめつつも、操作性に配慮してメーターや各種スイッチを集中配置し、助手席オープントレイやカップホルダー2個を装備するなど、日常使いでの利便性も確保しています。

 ラゲッジルームは長さ335mm×幅619mm×高さ767mm。買い物や通勤では必要十分な容量となっています。

 機能面では高効率のクーラーや快適温熱シート(シートヒーター)も装備し、航続可能距離を減らさず、快適性能も追求。

 さらに、プリクラッシュセーフティやパーキングサポートブレーキのほか、両席エアバッグやABS、ELR付きシートベルトを装備し、高レベルの安全性能も実現しています。

 当初、法人ユーザーや自治体などを対象にした限定販売のみでしたが、最終的には全国のトヨタ販売店やトヨタレンタリース店でも取り扱うようになり、価格は166万5000円から173万1000円。

 なお、国の施策によるCEV補助金や自治体独自での補助金を用いると、実質的に100万円台前半で購入できました。

 そんなシーポッドですが、免許取り立ての若年層や運転が不安な高齢者などをターゲットとし、地方だけでなく離島など、限られた範囲での移動には最低ともいえるミニマムさに注目が集まりましたが、2024年夏に生産を終了。後継モデルは登場していません。

 しかし、地方においてはますます移動課題が深刻さを増しており、手軽な価格で、いつでも安全かつ安心して移動できる手段の構築が急務になっています。

 シーポッドのような最新の小型EVモビリティは、こうした地方の移動課題の解決には大変有効であり、かつ環境にも優しいため、高齢者だけでなく地方への移住を希望する若年層や、旅行者の一時的な移動手段としても十分期待の持てる存在です。

 今後、シーポッドのような新モデルが登場すると、地方のさらなる活性化にもつながるのかもしれません。

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