「知らないなら免許返納!?」 道路にある「謎の斜線ゾーン」 一体どんな意味？ “無視”したら「違反の可能性」も！ 意外と知らない人も多い「シマシマエリア」 何のためにあるのか

道路に「白いシマシマ」が設けられていることがあります。一体どのような意味で、どう運転すればいいのでしょうか。

■道路の「シマシマ」 正しく判断しないと「違反の可能性」も

　消防署などの前に、白線の真ん中の部分が途切れた「シマシマ」が設けられていることがありますが、知らないと交通違反になることもあるといいます。
　
　このシマシマにはどのような意味があるのでしょうか。

　道路上でたまに見かける白線のシマシマのうち、中央部分が途切れたものを「停止禁止部分」といいます。

　停止禁止部分は、消防署や警察署、救急指定病院など、緊急車両の出入口となっている場所に設置されているものです。

　また、単に四角い枠に中央の途切れたシマシマだけが描かれたもの以外にも、中央に「消防車出入口」などの文字が書かれているものなどがありますが、どれも示している内容は同じです。

　この停止禁止部分を通行することは何ら問題ありませんが、渋滞中や信号待ちなど、一時的あるいは短時間であっても停止することはできません。

　これは、停止禁止部分の内側で停止してしまうと、救急車や消防車、パトカーなどの緊急車両の通行を妨害してしまう恐れがあるためです。

　停止禁止部分について、道路交通法第50条第2項では次のように規定されています。

「車両等は、その進行しようとする進路の前方の車両等の状況により、横断歩道、自転車横断帯、踏切または道路標示によって区画された部分に入った場合においてはその部分で停止することとなるおそれがあるときは、これらの部分に入ってはならない。」

　停止禁止部分に停車すると「交差点等進入禁止違反」として取り締まりの対象となり、違反点数1点、普通車で反則金6000円が科せられる可能性があります。

　そのため、交通量が多く渋滞などで低速走行している場合は、停止禁止部分の手前で減速または停止し、前方に自分のクルマが停止できる程度の充分なスペースがあることを確認してから通行しましょう。

　もし、停止禁止部分の先に信号機がある場合、赤信号に変わったタイミングによっては、停止禁止部分で信号待ちしなければならないことがあります。

　しかし、信号待ちでの停止ももちろん禁止となるため、前方を走行するクルマや信号をよく確認し、赤信号に変わりそうな場合は、停止禁止部分の手前で停止して青に変わるのを待つ必要があります。

　一方で、クルマが連なって走行している時は、停止禁止部分が設置されていることに、直前まで気づかないかもしれません。

　緊急車両が出入りする施設を見かけたら、付近には停止禁止部分が設置されているかもしれないと想定して運転することが大切です。

　他にも、交通量が多く複数レーンのある道路では、バス停の前に停止禁止部分が設けられていることがあります。

　交差点が近い場所では、バス停から右折レーンまでバスがスムーズに進入できるよう、複数のレーンに跨って設置されていることもめずらしくありません。

　他にも、踏切の手前に信号機のない交差点がある場所など、踏切付近の安全を確保するために設置されることがあります。

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　ちなみに、右折レーンの手前など場所に設置された「ゼブラゾーン」は「導流帯」といい、こちらは通行も停止も禁止されていません。

　ゼブラゾーンは多くの場合、車線の数が増えたり減ったりする場所に設置されているもので、スムーズな通行を促す役割があります。

　停止禁止部分とは似ていますが、設置されている目的や場所が異なるため、それぞれ意味を考えながら運転しましょう。