今こそ「シーマ」復活を! 経営再建中の日産に必要なのは「フラッグシップ」!? 生まれ変わる“ニッサン”のけん引役に期待大!
くるまのニュース / 2025年1月19日 11時10分
経営難が危惧される今こそ、日産はフラッグシップモデル「シーマ」を復活させるべきです。その理由について、自動車ジャーナリストの吉川賢一氏が考察します。
■次期「シーマ」が日産復活の「象徴」となるべきだ!
2024年度上期決算発表において、大幅な営業利益の減少を発表した日産は、経営再建にむけたさまざまな施策を検討しています。
そんな大ピンチのいまこそ、フラッグシップモデル「シーマ」を復活させるべきだと、筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)は思うのです。
2024年度上期決算発表において、連結営業利益が前年同期から約90%もの大幅な減少となったことを発表した日産。
これをうけ、グローバルで20%の生産能力削減や9000人の人員削減、三菱株の一部売却などを発表したほか、役員体制についても再編するなど、事業構造の改革に取り組んでいます。
しかしユーザーとしては、やはり現状の寂しすぎる国内ラインナップが気になるところ。
現状で足りていないSUVラインナップの拡充やコンパクトミニバンの追加、ラージサイズミニバンの強化なども求めたいところですが、筆者は、まずはフラッグシップのシーマを復活させるところから始めるべきではと考えます。
シーマは、同社の高級セダン「セドリック」/「グロリア」の上級仕様として、1988年に登場したモデル。
初代モデルは高額車にもかかわらず「シーマ現象」といわれるほど、まさに売れまくりました。
1991年に2代目に移行しましたが、景気の減退もあって販売は徐々に縮小、2022年、5代目モデルをもって販売終了となりました。
現在の国内日産のフラッグシップモデルは、スーパースポーツカー「GT-R」がその役割を担っています。
しかしこれから再起を図る日産には、かつてのフラッグシップだったシーマの復活を宣言し、その復活を羅針盤として、日産自体も復活を目指していくというストーリーが必要なのではと筆者は考えるのです。
日産といえば、1990年代末の倒産危機の際に経営再建計画「日産リバイバルプラン」を発表していますが、筆者が考える「セカンドリバイバルプラン」は次のとおりです。
まず、3年後にシーマを復活させることを明言したうえで、その登場を待つ間に、現ラインナップに不足している量販車(日本だとガソリン小型車、北米だとハイブリッド車)を追加して、ピラミッドをつくりあげるのです。
ちなみに高級車ブランドのインフィニティがある北米では、この次期“シーマ”をベースにした最高級モデルを同時に投入するのは言うまでもありません。
■フラッグシップとしての「シーマ」の名が残るならSUVでも問題なし!
復活させるシーマは、最終型シーマ(HGY51)をベースに、2014年のパリモーターショーでインフィニティが世界初公開した「Q80インスピレーション」のようなエレガントなデザインを与えるというのが良いと思います。
Q80インスピレーションは、独立した4シーターのパッケージングで、サイドドアは観音開きタイプを採用するなど、フラッグシップとしてのオーラにあふれていました。
使い勝手よりもインパクトを重視した構造ですが、頂点のモデルならば許されるでしょう。
日産再生の象徴となるフラッグシップ! 「シーマ」の復活には大いに期待したい![画像はインフィニティのコンセプトカー「Q80インスピレーション」]
また、日産が2005年の北米国際オートショーに出展した「KURAZAコンセプト」のような姿も良いと思います。
KURAZAコンセプトは、3列シート・6人乗りのSUVタイプで、ミニバン&セダン&SUVをトリプル融合させたコンセプトカーでした。
昨今は、ベントレー「ベンテイガ」やロールスロイス「カリナン」、トヨタ「センチュリー」など、フラッグシップにSUVタイプも数多く登場していることから、こうしたモデルを投入するのも大いにアリだと思います。
セダンにこだわる必要はないと思いますが、「シーマ」の名にはこだわってほしいです。フラッグシップにシーマの名称を与えることで、過去と未来を繋げ、日産復活を演出するのです。
※ ※ ※
セダンにこだわることなく、再起を図る日産の最高級車をシーマとして登場させることには、大きな意義があると筆者は思います。
晩年はフルモデルチェンジもマイナーチェンジも行われず、寂しい姿となってしまっていましたが、シーマは開発に携わっていた日産社員も憧れるほどの良いクルマでした。
フラッグシップの復活は、日産の復活とも重なるはずです。
1990年代末のリバイバルプランの際には、1年前倒しで目標を達成するなど、著しい業績向上をみせてくれました。
生まれ変わった日産の今後の活躍を楽しみにしています。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「6ドア」で6人乗り! 日産の斬新「高級SUVミニバン」に反響多数! 「好き」「人気出そう」 パカッと開く「デカいドア」×豪華インテリア採用! 奇抜すぎた「クラーザ」が凄かった!
くるまのニュース / 2025年1月17日 14時10分
-
日産「新型スカイライン」!? “超美麗デザイン”が超カッコイイ「4ドアセダン」がスゴイ! オシャブルー&ゴールドの「Vision Qe」とは
くるまのニュース / 2025年1月11日 18時10分
-
全長5.4m! 日産が超豪華な「新型3列SUV」を実車展示! “450馬力”の「V型6気筒エンジン」搭載した新型「QX80」がスゴい! 2025年1月に加国登場!
くるまのニュース / 2025年1月4日 20時10分
-
スカイライン、GT-R、シルビアが泣いている…トヨタの最大のライバルだった「走りの日産」が道を間違えた瞬間
プレジデントオンライン / 2024年12月27日 16時15分
-
日産「“次期”スカイライン」登場しないのか? 待望の「V38型」は“全電動車”化か!? 現行型「異例の11年目」突入で今後はどうなる… 北米では「4ドアクーペ」コンセプトの姿も
くるまのニュース / 2024年12月22日 13時10分
ランキング
-
1「中居氏騒動」フジ社員に伝えたい"企業防衛"論理 「もし会社が消滅するかもしれない」事案起きたら
東洋経済オンライン / 2025年1月18日 17時30分
-
2CMが「ACジャパン」になっていく…中居正広氏を起用し続けたフジテレビ社長に現役社員が抱く“強烈な違和感”
プレジデントオンライン / 2025年1月19日 7時15分
-
3「早く死ね」とダイレクトメッセージを送ってきた60代男性の心を浄化した52歳僧侶の"許しの返信"
プレジデントオンライン / 2025年1月19日 7時15分
-
4「ほぼ常に揺れている」ダイソー、原因は上階のフィットネスジム? バーベルの落下音やランニングマシンの振動が社会問題化
まいどなニュース / 2025年1月18日 15時10分
-
5「雪遊びしていた犬が刺さってる」 謎すぎる光景に8.6万人驚がく...何があった?
Jタウンネット / 2025年1月19日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください