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クルマの「布製タイヤチェーン」積雪時の「チェーン規制」で走行できる? 手軽さが魅力の“タイヤカバー”が人気上昇! メリット・デメリットとは?

くるまのニュース / 2025年1月19日 12時10分

スタッドレスタイヤは必要ないけれど、冬対策はしておきたい人に最適なのが「布製タイヤチェーン」です。その名の通り、布でタイヤを覆い、雪上を走ることができるアイテムですが、実際にどこまで使えるのでしょうか。

■「布製タイヤチェーン」ってどんなもの?

 クルマの冬対策として、真っ先に思い浮かぶのが「スタッドレスタイヤ」の装着です。積雪地域や路面が凍結する地域の人は、スタッドレスタイヤを履いて冬の時期を過ごすでしょう。
 
 しかし、あまり雪が降らない地域に住んでいる人では、ノーマルタイヤのままというケースも多いかと思いますが、そんななか、雪が降った時の備えとして「布製タイヤチェーン」が徐々に普及しています。

 布製タイヤチェーンとは、布でタイヤを覆うことで雪道を走ることができるアイテムですが、気になるのは、どこまで使える(効果がある)のかというところです。

 布製タイヤチェーンは1996年に開発がはじまり、1998年には摩擦学で有名な学者や自動車メーカーの元デザイナーなどがノルウェー・オスロで「Auto Sock」社を設立。その後、ドイツの自動車メーカーなどの協力を得て改良を重ね、2000年にヨーロッパで販売が開始されました。

 日本でも比較的早い段階で輸入販売されていましたが、2018年12月に国土交通省が「チェーン規制」を改訂し、スタッドレスタイヤだけでは走行できない区間の走行に、布製タイヤチェーンを加えたことが普及の追い風となりました。

 なぜ布製なのかといえば、軽量で収納しやすいことに加え、路面の水分を吸収した布が冷えることで路面と張り付く「凍着現象」が発生し、グリップ力を確保できることにあります。

 布製タイヤチェーンの装着は非常にシンプル。タイヤに靴下を履かせるように、タイヤ全体を布製タイヤチェーンで覆うことで、装着が完了するという手軽さが最大のメリットです。

 従来の金属チェーンはもちろん、非金属チェーンでも装着するのにかなり労力を要します。濡れて冷たい路面に屈みながらタイヤハウスに手を突っ込んで取り付けるのは過酷な作業ですが、布製タイヤチェーンであればそれが一気に解消できるとあって注目を集めています。

 ただし布製タイヤチェーンにも弱点はあります。それは乾燥路で使用すると生地がすぐに傷んでしまうことです。

 Auto Sock社のウェブサイトでは、乾燥路は120km程度、雪道の場合は200km以上の耐久性があると記載されており、JAFなどでも布製タイヤチェーンの有効性は認めるものの、あくまでも「緊急用」として推奨するという形となっています。

 実際に数シーズン利用しているというFさん(50代男性)に話を聞いてみました。

「東京在住で滅多に雪道を走行しないので、スタッドレスタイヤは装着していません。

 ただ東京でもたまに雪が降ることもあるので、急な雪対策として布製タイヤチェーンを数年前に購入しました。

 過去に数回使いましたが、何より装着に手間がかからないのがいいです。布なので1回の使用でも毛羽立ちますが、劣化ではなく逆に吸水性がアップするのだそうです」

 注意点としては、必ずタイヤサイズに適合した製品を選ぶこと。常に使用できるほどの耐久性はありませんが、Fさんは年に数回使うくらいなら3シーズン程度は持ったそうです。

「メーカーの説明では、黒い裏地が見えたら交換時期なのだそうですが、私は3年目には新調しました。値段も1万円~2万円なので、緊急用としてはコスパも悪くないと思います。

 また、多少雑に被せても少し走るだけで正位置に装着されるので、濡れずに手も汚さずに装着できるのはありがたい限りです」(布製タイヤチェーンの使用経験があるFさん)

 メーカーの説明でもあるように、耐久性はそれほど高くありません。

 そのため、普段はスタッドレスタイヤを履き、チェーン規制の区間のみ布製タイヤチェーンを追加するという使い方もできそうです。

※ ※ ※

 毎年積雪がある、または路面が凍結するような地域に住んでいる人はスタッドレスタイヤの装着を優先し、滅多に雪が降らないというのであれば、布製タイヤチェーンを備えておくと安心でしょう。

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