トヨタが「セリカ“復活”させます」宣言! 約20年越し「高性能スポーツカー」復活に期待! 伝説「GT-FOUR」4WDラリー仕様も再来なるか! そもそもどんなクルマだった?
くるまのニュース / 2025年1月27日 12時10分
トヨタが「セリカ復活」を明言しましたが、そもそもセリカとはどのようなクルマだったのでしょうか。
■待たれる「セリカ復活」 どんなクルマだった?
トヨタが「セリカ」の復活を明言して話題を呼んでいます。
登場が期待されるセリカとは、そもそもどのようなクルマだったのでしょうか。振り返ります。
トヨタが現在発売している新車のうち、同社が“スポーツ”として分類しているのは「GRコペン」「GRカローラ」「GR86」「GRヤリス」「スープラ」の5モデルです。
しかし、かつてはトヨタのスポーツモデルといえば「MR2」やセリカなども存在しました。特にセリカは2006年まで7世代・36年にわたって販売が続いた長寿モデルだったのです。
とはいえ、気がつけば生産が終わって20年近くになるのも事実です。これまでもセリカの復活はあるのか、とたびたび話題になるほど、そのビッグネームには期待が高まっています。
そんな中、2024年11月に愛知県で開催されたWRC(FIA世界ラリー選手権)第13戦「フォーラムエイト・ラリージャパン2024」内のイベントで、トヨタの中嶋 裕樹副社長が、次期セリカの開発を明言。大きな話題になったのは記憶に新しいところです。
初代セリカは1970年に、スポーティなセダン「カリーナ」とプラットフォームを共用して登場。アメリカで「スペシャリティカー」のフォード「マスタング」がヒットしたことを受け、日本初のスペシャリティカーとして誕生したことでも知られています。
セリカもマスタングと同様に、十分な動力性能と操縦性、スマートな2ドアクーペボディを持ち、比較的安価に購入できました。特に115psを誇る「2T-G」型DOHCエンジンを積んだ「1600GT」は、スポーツカー並みの高性能と精悍さで人気を博します。
ボディ埋め込みバンパーなど斬新な意匠が施されたスタイリッシュなクーペで、そのデザインは丸みを帯びていたことから「だるまセリカ」という愛称もつきました。
1973年にはテールゲートを備えファストバックスタイルを得た「リフトバック(LB)」を追加しています。
2代目は1977年にデビュー。窓が大きく軽快なデザインは、北米トヨタのデザインスタジオ「CALTY」によるもので、カリーナと共通のプラットフォーム、2ドアクーペ・リフトバックのラインナップは初代と同様です。
「18R-G」型を搭載する高性能版「2000GT」も初代から継承したほか、初代では途中で生産を終えた「1600GT」も復活しました。
1978年には、アメリカで日産「フェアレディZ」の成功に対抗し、6気筒エンジンを積んだ最高級スペシャリティカー「XX(ダブルエックス)」を設定。北米市場では、初代「スープラ」を名乗りました。
1981年には3代目にフルモデルチェンジ。2ドアクーペ・リフトバック・XXという構成は2代目から引き継ぎつつ、一気に直線的なウェッジシェイプデザインへと変貌。6気筒のXXではリトラクタブルヘッドライトを採用していました。
4気筒モデルは当初、傾斜の強いフロントに立ち上がるタイプのヘッドライトを用いた個性的なデザインでしたが、マイナーチェンジでリトラクタブル式に変更されています。
「流面形、発見さる」というキャッチコピーが有名な4代目は1985年に出現。曲面主体の流麗なボディは今見ても古さを感じさせません。
FF(前輪駆動)化されたため、プロポーションも大きく変わりました。プラットフォームは、同様にFF化されたコロナ/カリーナと共用。さらに「コロナクーペ」と4ドアスペシャリティカーという新ジャンルを生み出した「カリーナED」を兄弟車に加えました。
大きなトピックは185psを絞り出す「3S-GTE型」ターボエンジン+フルタイム4WDで武装した「GT-FOUR」の存在です。1987年の映画「私をスキーに連れてって」で雪中を走り回り、強い印象を残しました。
1989年に発売を開始した5代目では、さらに曲面ボディに発展。一部グレードに油圧制御式のアクティブサスペンションが搭載されて話題となりました。また4代目同様FFと4WDが設定され、GT-FOURも継承。
このGT-FOURの最高出力は225psにパワーアップし、ラリーのホモロゲーション用に販売された「GT-FOUR RC」では、235psを誇りました。
6代目は1993年、全車3ナンバーボディとなってデビューしました。兄弟車に「カレン」も登場しています。
抑揚を抑えつつ流麗さとボリューム感を備えたデザインに変わり、丸目4灯のフロントも特徴的。スーパーストラットサスペンション装着モデルも設定されました。
GT-FOURはさらに過激に進化して255psに到達。1997年のマイナーチェンジでは2リッターエンジンがVVT-i(可変バルブタイミング・リフト機構)化。ノンターボながら最高出力200psに達しました。
そして、現時点では最終型となる7代目は、1999年に発売。これまでの流れを一切断ち切るような、複雑な面を持つシャープなデザインに一新されました。スタイリング担当はCALTYです。
GT-FOURは消滅しましたが、車体の軽量化やリアサスペンションにトヨタ初のダブルウィッシュボーン式を採用するなど、操縦性・運動性を向上。
しかしミニバンやSUVをはじめとした実用重視のクルマが販売の主流となって、セリカも苦戦を強いられ、2006年に販売を終了してしまいました。
そして忘れてはいけないのが、セリカとモータースポーツの関係です。
とくにWRCにおけるGT-FOURの活躍は目覚ましく、1990年・1992年はドライバーズタイトルを、1993年・1994年には初のマニュファクチャラーズタイトルも獲得。「セリカ=ラリー」という強烈なイメージは、今なお多くのファンの脳裏に焼き付いています。
※ ※ ※
時代とともに進化を遂げてきたセリカ。トヨタを代表するビッグネームと呼んでも過言ではありません。
もし蘇るとなれば、どのような姿で、どのような性能を持って現れるのでしょう。今からワクワクが止まりません。
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