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新品タイヤを買ったら「謎のヒゲ」が沢山生えていました…全部切ってもいいのでしょうか? 購入者の中には切る人も存在!? 生えている理由とは

くるまのニュース / 2025年1月24日 10時30分

クルマのタイヤを新しく買うと、タイヤの表面から細いヒゲ状のものが無数に生えているのが見えます。これは一体なぜ生えているのでしょうか。

■謎の「タイヤの毛」切ったらダメなの?

 クルマのタイヤを新しく買うと、タイヤの表面から細いヒゲ状のものが無数に生えているのが見えます。
 
 購入者の中には、ニッパーで切る人もいるといいますが、これは一体なぜ生えているのでしょうか。
 
 また、この「ヒゲ」を放置しても運転に影響は無いのでしょうか。

 この「ヒゲ」状の細いものは、「スピュー」と呼ばれるものです。タイヤを製造する際に、どうしても生じてしまうものです。

 タイヤは型に原材料を流し込んで固めて作りますが、中の空気が行き場所を失うと、気泡となってタイヤ表面をボコボコにしてしまい、品質に大きな影響を与えてしまいます。

 そこで、型の中の空気を逃がすために、型には無数の穴が空いています。その穴へゴムが流出していった名残が、このスピューなのです。

 スピューによってグリップなど走行性能に特段の影響はありませんし、しばらく運転していれば、接地面のスピューはすぐに削れて無くなってしまいます。

 毛がヒョロヒョロと生えているのも見苦しいので、スピューは一般的に、出荷までにあらかた短く切り落とされています。しかし根元から完全に切ろうとすると、うっかりタイヤ本体を刃物で傷つけてしまい、商品価値に重大なダメージを与えかねません。それで、「ちょっとしたヒゲ」はどうしても残ってしまうというわけです。

 なお最近では、製造技術の向上によってスピューを無くすことも可能なようです。例えば住友ゴム工業は、2024年に発売したEV小型トラック向けリブタイヤ「e. ENASAVE SPLT58」で、新技術の金型によりスピューを無くしています。

 ※ ※ ※

 このように、走行性能自体には特に意味をなさない「ヒゲ」ですが、どうしても気になるのであれば、むしったり切り取っても問題ありません。ただし先述のとおり、刃物でうっかりタイヤ本体を傷つけてしまうと、走行中のバーストなど重大な事故を招く可能性がありますので、十分に注意しましょう。

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