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何じゃこりゃ!? 恵比寿の「明治通り」が「すごい変な道路」になっている理由とは 分断されて高さバラバラ…実は「すごい苦労」の結果だった!?

くるまのニュース / 2025年1月27日 11時25分

東京の主要道路のひとつである「明治通り」ですが、恵比寿のあたりは上下線が分断され、高さがバラバラになっている変な光景が広がっています。なぜこうなったのでしょうか。

■上下線が全然違う高さに

 東京の主要道路のひとつである「明治通り」ですが、恵比寿のあたりは上下線が分断され、高さがバラバラになっている変な光景が広がっています。
 
 なぜこうなったのでしょうか。

東京の主要道路のひとつである「明治通り」は、都内をほぼぐるりと一周しています。西側では池袋方面から新宿、渋谷を経由し、恵比寿で進行方向を東に変えて、麻布方面へ達します。

 そんな明治通りですが、恵比寿の「変な光景」というのが、渋谷橋~恵比寿橋入口にかけての約200mの部分です。

 ここでは中央分離帯を境に、東行きは道路線形が盛り上がっていて、西行きは逆に沈み込むような形になっているのです。

 東行きの歩道からは、西行きを走るトラックもすっぽり隠されて見えないほど。高低差はアパートの1階相当に近いくらいです。

 周囲は普通の4車線道路なのに、なぜここだけ左右の高低差があるのでしょうか。

 歴史をひもとくと、元々この道路は北側の2車線にあたる部分が、対面通行で開通していました。

 それを都市計画道路「環状第5号線」の一環で、都市計画幅の4車線道路へ拡幅することになったのです。環5の都市計画自体は戦後すぐからあったのですが、実際にこの工区が拡幅完了したのは2005年のことでした。

 さて、道路は主に南側へ拡幅することになりましたが、設計するうえで困ったことが起きました。

 明治通りの南側には渋谷川が並行していますが、もともと明治通りと渋谷川のあいだには路地がもう1本あり、その路地のあたりまで明治通りが拡幅することとなります。

 しかし、渋谷川は深い峡谷のような地形で、明治通り~渋谷川も谷へ落ちていく斜面となっていました。今も渋谷川に架かる「一本橋」までは、明治通りから一歩出るとストンと落ちる下り坂になっています。

 そのため、明治通りとその路地とはかなりの高低差があり、もともとの明治通りをそのままの高さで拡幅すると、路地に面していた家屋は道路に対して「地面にめり込む」存在になってしまうわけです。

 それでは家から出られなくなるということで、元の路地の高さへ擦りつける形で拡幅部(つまり現在の西行き車線)は設計され、東行き車線に対して凹んだような線形となったのです。

 もし元の道路(つまり現在の東行き車線)もそれに合わせて低くしようとすると、もともと北側で面していた家屋やビルが浮き上がってしまい、困ります。また地下には地下鉄日比谷線の構造物があるため、容易に低くもできません。

 そういった事情から、ここの明治通りは「東行きが高く、西行きが低い」という、垂直方向にバラバラに分かれた道路になっているのです。

 もちろん凹んでいるとはいえ、排水構造物はきちんと計算され設置されているので、凹んだ底の部分に雨水がたまるということはありません。

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