ダイハツの「斬新軽トラシリーズ」が凄かった! 画期的すぎる「荷台」に「本格悪路性能」も追求!? 今までにない「新しい発想」の“次世代軽トラ”コンセプト3選
くるまのニュース / 2025年1月28日 6時40分
今でこそ一般的になった軽トラックですが、ダイハツはこれまで様々な「一般人ウケ」する新発想の軽トラックを披露していました。そのうち3台を紹介します。
■「軽トラック」のコンセプトカーが面白い!
軽トラックはかねてより配送業者や農業といった商用での利用がメインとなっていましたが、近年では趣味の道具として一般ユーザーが所有するケースも増えています。
そうした“一般人ウケ”する、カジュアルで日常使いが可能な軽トラックについては、実は20年ほど前から可能性が模索されていたのです。
なかでも、軽トラックの代表モデル「ハイゼットトラック」を長きに渡って展開しているダイハツは、国内のモーターショーなどで、新発想のコンセプトカーを多数披露していました。
●「MUD MASTER-C(マッドマスターC)」
マッドマスターCは2007年10月開催の「第40回東京モーターショー」で参考出品されたコンセプトカーです。
当時ダイハツは「小ささと軽さが生み出す高い走破性に加えて、フレーム付ボディの圧倒的な耐久性と積載性をあわせ持つスモール&タフなトランスポーター」と説明しています。
最大の特徴が荷台で、簡単に脱着ができる「アタッチメントボディ」の採用により、アウトドアスポーツから過酷地での仕事にも適応。
東京モーターショーでの出展時は、マウンテンバイクを積載するモードになっており、さらにクレーン機械やパネルバンタイプなども想定するなど、1台で商用・一般ニーズどちらも満たすものでした。
ボディサイズは全長3395mm×全幅1600mm×全高1960mmと極めてコンパクトで、全幅のみ軽自動車規格(1480mm以下)を超えるものの、660ccエンジンを搭載していることから「ほぼ軽トラック」。
大径16インチオフロードタイヤや、ドライブシャフトとハブの接続部分にギヤを組込んだ「ハブリダクションシステム」を採用し、高い踏破性を実現。
最低地上高は370mm、悪路走破性能を示す3アングル(アプローチ・ランプブレークオーバー・デパーチャー)も「余裕を確保」したとうたわれ、軽トラックの新しい用途を強く意識させるものでした。
●「basket(バスケット)」
バスケットはマッドマスターCの2年後に開催の「第41回東京モーターショー2009」で披露されました。
当時の説明によると、家庭菜園等のほのぼの生活を満喫できる「スローライフビークル」とされる4人乗りの軽コンセプトです。
ボディサイズは軽規格枠に収まる全長3395mm×全幅1475mm×全高1550mmで、ホイールベースは2490mm。パワートレインなどの詳細は不明ですが、駆動方式には4WDを採用していました。
内外装は自然にかこまれた丁寧な暮らしを感じさせるもので、エクステリアは親しみやすい淡いライトモスグリーン、フロントフェイスも丸型ヘッドライトや一直線状のグリル、3本のダクトを備えるなど、シンプルな構成。
インテリアは外板のカラーと麻の素材感をコンビネーションしたもので、インパネやステアリング中央、シートなどを同じグレージュの麻素材で統一。優しい風合いが特徴です。
いっぽう、バスケットにはこれまでの軽トラックにはない特徴もありました。それが「軽トラック」と「オープンカー」の2つの個性を併せ持つ点です。
ルーフはAピラーとBピラーを残し、そのほかはデッキを含めオープンスタイルに。軽トラックとしてはかなり開放的で、アウトドアをオープンエアーで楽しめます。
荷台もしっかり作り込まれており、テールゲートはトラックのアオリのように垂直に倒れ、荷物の出し入れも容易にできるほか、デッキはボディ同様の塗装が施され、ビードも備えることで汚れを気にせずに使うことができます。
ちなみに、デッキおよびリアシート上部を覆う幌も用意され、アクリル製のウインドウも備えていることから、実用性にも配慮されています。
可愛らしいデザインの軽コンパクト、実用的な軽トラック、そして非日常を味わえるオープンカーと、1台で3役もこなすバスケットは、まさに注目の的でした。
■面白いデザインだけど「超真面目トラック」も!?
●「Tsumu Tsumu(ツムツム)」
ツムツムは2019年開催の「第46回東京モーターショー」で披露された軽トラックのコンセプトカーです。
小さなボディに大きな役割を背負った「ツムツム」
公開当初、「多用途に対応する次世代軽トラック」と説明されるコンセプトカーで、抜群の乗降性を持つビッグキャビンと、広い荷台を両立。用途に合わせて荷台を換装することで、多くの「コト」に対応するといいます。
ボディサイズは従来の軽トラックと同等の全長3395mm×全幅1475mm×全高1850mmです。
内外装は非常にシンプル仕立て。フロントフェイスは6つのライトが横に並び、ブラックのキャビン上部からフロント下部にかけては1本のラインが通るなど、力強さも感じさせますが、基本的には「道具」らしい飾らないものになっています。
インテリアも実用特化仕様で、直線のインパネに外板むき出しのドア、樹脂製フロア、Aピラー内蔵の大型グリップなど、業務での扱いやすさを目指しています。
そんなツムツムですが、実は斬新かつ画期的な機構を2つ採用していました。
まず、キャブ(居住部)の構造が非常に変わっていました。
ドアは通常のドアではなく、荷台側にヒンジを持つ折戸タイプを採用。これで乗降性の大幅な向上を発揮します。
さらにボンネットが存在せず、低床構造としたことから、キャビンの側面ほとんどがドアというような構造になっています。これにより、室内空間の大幅な拡張にも役立っています。
そして、荷台もこれまでにない機能でした。
荷台は用途に合わせてまるまる換装できる構造を採用。農業用ドローン基地や個室空間などを利用例として挙げており、大幅な改造が不要ながら多用途に対応していたのも大きなメリットです。
このツムツムが誕生した背景として、ダイハツの奥平総一郎社長(当時)は、東京モーターショー2019の会場で以下のように話しています。
「ツムツムは、このクルマを通して働くひとへの優しさで地域の暮らしを支え、これからの日本の『働く』を応援していきたいと考えております。
地域での移動や働き方をめぐる課題に取り組み、ダイハツならではの答えを出す、ダイハツの次世代のモビリティを表現したものです」
地方などではバス路線の廃止など、交通課題が浮き彫りになる一方で、健康寿命の増進から生涯現役で働いていたいとする高齢者も多くいます。
そうしたなか、低床かつ広い空間から乗り降りがしやすく、さらに荷台を自在に変更でき、さらには最新機能で安全も確保された軽トラックは、これらの諸問題を解決する手がかりになる可能性があるのです。
このコンセプトは、地域の生活に根付いた軽自動車を手掛けてきたダイハツならではの発想で、単に興味をひく「変わったクルマ」というだけでなく、しっかりと役目を与えられた真面目なモデルだったのです。
※ ※ ※
なお、今回紹介した3つのコンセプトカーは、当時非常に注目を集めたものの、残念ながら1台も市販化に至っていません。
しかし、コンセプトカーは新時代のデザインや画期的な機構を見せびらかすばかりでなく、実は開発までにさまざまな背景や理由を持って登場しているのです。
2025年には「ジャパンモビリティショー2025」が開催を控えており、もしかするとダイハツも引き続き、新たな発想の軽トラックを披露するのかもしれません。
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