ドアミラー「駐車時は絶対たたむべき」は本当に正解? 実は「全然違う理由」があった! 法律に書いてある「意外すぎるルール」とは
くるまのニュース / 2025年2月2日 12時10分
クルマの「サイドミラー」と言われるドアミラーですが、折りたためる構造になっています。駐車時に毎回折りたたむ人もいますが、折り畳まないと法律違反になってしまうのでしょうか。
■ドアミラーたたむのは必須?
運転席と助手席のすぐ隣外側についている「ドアミラー」(別称:サイドミラー)ですが、普段は横へ開いて後方が映るようになっていますが、ドア側へ畳むこともできます。
自宅やショッピングモール、あるいはコンビニなどでも、駐車するたびにパコンパコンと畳んでいる人を見かけますが、毎回ドアミラーを畳む行為は果たして必須なのでしょうか。
まず法律ではどうなっているのか見てみましょう。
ドアミラー自体は、道路運送車両法の保安基準第44条で、設置が義務付けられています。
その性能は「運転者が運転者席において自動車の外側線付近及び後方の交通状況を確認でき」るもの、そして構造は「乗車人員、歩行者等に傷害を与えるおそれの少ないもの」と規定されています。
もちろんドアミラーが付いていなければ車検は通りません。また、性能や構造も別の規定で細かく定められていて、「ぐらついている」「ミラーが割れている」「ミラーがくすんで鏡の機能を果たしていない」なども、車検でNGとなってしまいます。
さて、そんな条件の中にあるのが「容易に方向の調節をすることができ、かつ、一定の方向を保持できる構造であること」「歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造であること」です(参照:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示)。
これが、ドアミラーが「畳める構造」になっている理由でもあります。歩行者と接触した時などに「バキャン!」と畳まれて(あるいは裏返り)しまいますが、もし畳まれない剛体であれば、ミラーを通して自動車の勢いが歩行者にブチ当たってしまうことになり危険です。畳まれることで、衝撃を吸収しているのです。
以上を整理すると、「畳まれる構造は、ドライバーの運転行為には関連しない」ということが分かります。
もちろん、本来の目的は先述のとおり「運転席において交通状況を確認できるもの」なので、下車時はドアミラーは何の意味もありません。
また、「駐車時は畳まなければならない」というルールもありません。
※ ※ ※
では、なぜドライバーの多くは、駐車するたびに毎回ドアミラーを畳むのでしょうか。
もちろん「何らかのルーティンに従うこと自体が安心」という人もいるでしょうが、何らかの意味を持って畳んでいる人もいます。
例えば「出っ張っていると、駐車している間に、誰かにぶつけられて傷つけられるリスクが高まる」といったものです。それでなくても、隣に停めたクルマがドアを思い切り開けてこちらの車体に当ててしまう「ドアパンチ」も多発しているくらいなので、周囲に不注意な人間は無数にいるもの。自衛策として毎回畳むことが、いつか起きる被害を防ぐというわけです。
また逆に「こちらがミラーを出っ張らせていると、周囲の人が迷惑だから、毎回畳んでいる」という人も多いでしょう。狭い駐車場であれば、隣のクルマともあまり離れていないので、ミラーが邪魔してその隙間を人が通行できなくて困ってしまう、というわけです。
もちろんこれは、つまりひとえに「個人の価値観」にゆだねられているものです。ルールではありません。
ただ昨今の新型車の多くは、電動でドアミラーを格納する機能が標準装備されています。さらに、ドアロックと同時に自動でドアミラーを畳む機能を備えたモデルも多く、意識せずとも折り畳んでいる人も多いでしょう。
もし畳んでいない人を見かけても、「マナー違反だ」「あいつはろくでもない奴だ」「見てください!ミラーを畳んでいません!最悪ですこの人」「やっぱりこういうところで品格が問われるよね」「日本人ならこんなことはしないはずだ」と晒したり、逆に毎回畳む人に対して「いちいち畳む人を見かけた、気持ち悪い」と晒すなど、互いに怒りや高圧的態度をぶつける行為はやめましょう。その行為自体が、名誉毀損をはじめ何らかの罪に問われることになるかもしれません。
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