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北陸~関越が「1時間短縮」!? 夢の短絡ルート「上越魚沼地域振興快速道路」が工事進行中 直江津~六日町をつなぐ「道路の北越急行」のスゴさとは

くるまのニュース / 2025年1月29日 7時10分

新潟県で山岳地帯をつらぬく新たな高規格道路「上越魚沼地域振興快速道路」の整備が進んでいます。一体どのような道路で、どこまで進んでいるのでしょうか。

■南魚沼側と上越側で事業推進中

 新潟県で山岳地帯をつらぬく新たな高規格道路「上越魚沼地域振興快速道路」の整備が進んでいます。

 一体どのような道路で、どこまで進んでいるのでしょうか。

「上越魚沼地域振興快速道路」(以下、上沼道)は、上越市と十日町市、南魚沼市(六日町)をつなぐ約60kmの高規格道路です。

 それぞれ多数の人口を有するエリアですが、急峻な山脈にはばまれて、短絡するまともな道路が存在しません。国道253号が3エリアをつなぐネットワークの役割を果たしており、山岳部は2か所とも長いトンネルが貫いていますが、急勾配急カーブ、狭い車道幅、生活交通との混在はいかんともしがたく、長距離輸送路としての活用は難しい存在です。

 では高速道路で上越市中心部の直江津駅から六日町・越後湯沢まで行くとなると、それこそ北陸道で長岡JCTまで延々と北へ迂回しなければなりません。

 そこで、国道253号の高規格バイパスとして、北陸道~関越道の最短経路を「信号ゼロ」でつなぐのが、上越魚沼地域振興快速道路です。

 開通すれば、上越市役所と南魚沼市役所の所要時間は、整備前の110分からわずか54分に、約1時間もの大幅短縮になると試算されています。

 1997年には同じルートで、第三セクター鉄道「北越急行ほくほく線」が開業。特急「はくたか」が国内最高速度160km/hで走り、直江津や富山を越後湯沢の上越新幹線へ直結。富山~東京を3時間強でむすび、遠かった東京を現実的な距離に短縮しました。

 鉄道はもっと速い「北陸新幹線」が正式開業を果たしましたが、道路交通では上越~越後の短絡は今も課題となっています。地元沿線自治体は「建設促進期成同盟会」を結成し、国への要望活動を続けています。

 具体的なルートは、北陸道の上越ICから浦川原で北越急行と並行しはじめ、十日町市街は南側をバイパスし、関越道の六日町ICへ直結するものです。

 工区ごとの整備状況は以下のとおり。

【開通済み】上新バイパス(2.2km)
 国道18号バイパスとして、上越ICから南下。下稲田交差点で東に折れます。

【一部開通済み】上越三和道路(7.0kmのうち3.0km開通済み)
 国道18号バイパスから分岐し、3kmが2019年に開通済み。残る三和ICまでの区間も、現地では橋脚がニョキニョキと姿を現していて、工事順調です。

【一部開通済み】三和安塚道路(9.4kmのうち4.7km開通済み)
 東側の浦川原IC~安塚ICが先行して2010年に開通済み。2本のトンネルで一気に山を抜け、旧浦川原村の市街をまるごとショートカットします。残りの直江津側の区間も、すでに橋脚が立って、橋桁工事も本格化しようとしています。

【事業化の準備段階】上越市~十日町市(23km)
 本格的な山岳区間であり、北越急行も9000m越えの「鍋立山トンネル」で抜けていき、あまりのトンネルの長さに、中で行き違いができるように信号場が設けられているほどです。

 ここは2024年3月に、新潟県による整備方針が決定したばかり。国道253号に沿った北側ルートと、国道403号に沿った南側ルートの2案から、北側ルートとすることが決まりました。今後、これをもとにさらなる具体化を図るとしています。

【事業中】十日町道路(10.8km)
 2019年に事業化。現在はまだ用地取得の段階で、2024年10月に最初の買収合意が成立したとの発表があったばかりです。信濃川の平野部をまたいでいく工区で、計4本のトンネルが計画されています。

【ほぼ全通】八箇峠道路(8.5km)
 十日町~六日町の難所である魚沼丘陵の八箇峠を、2840mのトンネルで一気に抜けていきます。2017年に開通し、両エリアの移動は飛躍的にスムーズになりました。

 関越道の六日町ICの目と鼻の先で終わっていますが、将来的には直結する予定です。

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