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「サンキューハザード」がマナー違反!? 割り込みの「免罪符」にするドライバーたち… 「正しい」使い方と「お礼」の伝え方とは

くるまのニュース / 2025年1月31日 12時30分

いまや広く普及した感のある「サンキューハザード」ですが、実はこれは正しい使い方ではありません。本来の意味や使い方を再確認しましょう。

■ハザードランプは本来、どんなときに使うもの?

 ドライバーの中には、クルマで道を譲ってもらった際にハザードランプを点灯してお礼の気持ちを伝える人も少なくありませんが、実はこれは正しい使い方ではありません。では、一体どのように対応すべきなのでしょうか。

 クルマで駐車場から道路に出るときや車線変更をする際などに、たびたび道を譲ってくれるドライバーがいます。

 このような場面においては会釈やハンドサインのほか、ハザードランプを点灯させる「サンキューハザード」でお礼を伝える人も少なくないでしょう。

 しかし、実はこのサンキューハザードは法令に明記されていない使用方法であり、「使うべきではない」との意見も聞かれます。

 なおハザードランプは正式名称を「非常点滅表示灯」といい、道路交通法施行令では次の使用方法が示されています。

———————————
●第18条第2項
 「自動車は、法第52条第1項前段の規定により、夜間、道路の幅員が5.5メートル以上の道路に停車し、又は駐車しているときは、車両の保安基準に関する規定により設けられる非常点滅表示灯又は尾灯をつけなければならない」(条文を一部抜粋)
●第26条の3 第2項
 「通学通園バスは、小学校等の児童、生徒又は幼児の乗降のため停車しているときは、車両の保安基準に関する規定に定める非常点滅表示灯をつけなければならない」
———————————

 つまり、夜間に一定の道路で駐停車する場合や通学通園バスから子どもが乗り降りする際など、安全上必要な場合に点灯が義務付けられています。

 さらにドライバーや歩行者が守るべき交通ルール・マナーについて定めた「交通の方法に関する教則」では、以下のような場面でハザードランプを使用するよう推奨しています。

●夜間、道路に駐停車するとき

●トンネル内や濃い霧の中などで50メートル先が見えないような場所に駐停車するとき

●夜間、高速道路でやむを得ず駐停車するとき…など

 加えてNEXCO各社のホームページでは、高速道路の渋滞の後方にいるときはハザードランプを点灯して、追突されないよう後続車に合図することをマナーとして挙げています。上記を踏まえると、ハザードランプは事故のような緊急時や危険防止のために使用することが基本といえるでしょう。

 またサンキューハザードに対してはネット上で「割込みしてもサンキューハザードすれば許されるみたいな風潮いい加減にして欲しい」という声のほか、「停車するのかと思って避けようとしたらサンキューハザードで紛らわしい!」などの意見も寄せられています。

 本来推奨されている使用方法ではない上、サンキューハザードによって周囲の車両を困惑させてしまうおそれもあるため、道を譲ってくれたドライバーに感謝の気持ちを伝える際は大きめの会釈やハンドサイン、アイコンタクトといった方法が良いでしょう。

 そのほかドライバーの中には「お礼としてクラクションを鳴らす」という人もみられますが、クラクションを鳴らされたことで相手が腹を立ててトラブルに発展するケースも少なくないことから、控えるべきといえます。

 またクラクションは道路標識で指定された場所・区間か、前のクルマが急にバックしてきたというような危険防止上やむを得ない場合に鳴らすことが認められており、必要のない場面で多用すれば「警音器使用制限違反」に当たる可能性もあります。

 クルマの設備に関しては、どのような目的で使用するかを改めて確認しておくことが重要です。

※ ※ ※

 サンキューハザードは比較的広くドライバーに浸透している合図ではあるものの、ハザードランプの本来の使い方ではありません。ネット上では「道を譲ってもらったのにサンキューハザードをしない人にモヤモヤする」といった声も聞かれますが、義務ではないことを理解した上で気にし過ぎないことも大切といえるでしょう。

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