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廃止された「140kmのローカル線」が高速道路で復活!? 道東道「網走線」計画のスゴさとは 北見・女満別まで「信号ゼロ」整備どこまで進んだのか

くるまのニュース / 2025年2月5日 7時30分

北海道東部の南北軸を担う新たな高規格道路「北海道横断自動車道 網走線」の整備が進んでいます。完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。またどこまで進んでいるのでしょうか。

■かつての大幹線鉄道 廃止ルートに高速道路が整備中

 北海道東部の南北軸を担う新たな高規格道路「北海道横断自動車道 網走線」の整備が進んでいます。
 
 完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。またどこまで進んでいるのでしょうか。

 道東エリアは鉄道であれば「2本の横軸」で道央とつながっています。すなわち、「旭川~北見~網走」というラインと、「千歳~帯広~釧路」というラインです。

 しかし高速道路の場合、道東北部の主要都市である「北見市」(人口11万人)「網走市」(3万人)はその両方から取り残されている状況で、札幌・旭川・千歳方面からいずれもつながっていません。

 そこで、北見・網走まで高速道路をつなげる計画が「網走線」です。

 そのルートは、南側東西軸である「道東道」の本別から分岐して北上するものです。本別JCTは帯広・池田の東側に位置します。途中、足寄・陸別・北見・美幌・女満別を経由し、全長は156kmです。

 かつてこのルートには、遠大な国鉄ローカル線「池北線」が走っていました。奇しくも鉄道においても、網走に初めて鉄道がやってきたのは、1912年に全通したこの「池田~北見~網走」ライン(当時は網走本線)だったのです。

 上川~遠軽~北見には厳しい山岳地帯があり、建設は困難なものでした。しかし1932年に旭川~北見~網走がつながると、いよいよメインルートの座を奪うようになります。

 南ルートは「札幌~滝川~富良野~池田~網走」という、山岳地帯を避けて北へ南へ行ったり来たりの迂遠なものでした。こうして網走本線は「池北線」というローカル線の地位に落ちてしまいます。

 国鉄民営化と前後して、1989年に第三セクター「ふるさと銀河鉄道」になりましたが、2006年に廃止。今は帯広方面と網走方面を最短距離でむすぶ鉄道はありません。

 しかし、それが高速道路で復活することになります。全線完成すれば、北見・網走行きの高速バスが札幌から「すべて高速道路」で結ばれることになり、かつての「網走本線」としての交通大動脈となることが期待されています。

 気になる進捗ですが、本別JCTから足寄ICまでが2003年に先行開通。その後、まずは北見市内を中心に、2017年までに陸別小利別IC~北見中央IC~北見東ICの28kmが開通済みです。

 さらに網走側でも、2005年に美幌IC~女満別空港ICの4.7kmが開通済み。あいだの14.3kmも事業中です。さらに、網走市内方面の約20kmも、計画段階評価が進められていて、事業化の一歩手前です。

 さて、肝心の「足寄~陸別小利別」ですが、足寄~陸別の31kmは「当面着工しない区間」として棚上げにされてきました。というのは優先順位として、まずは北見・網走エリアの信号ゼロ化を先行させたからです。

 2021年になって、ある程度の進捗が見えてきたため、棚上げになってきた足寄~陸別について「事業再開」が発表されました。現在は測量設計の段階となっています。

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