核抑止肯定に「裏切られた」 被団協が総会、G7を批判

日本原水爆被害者団体協議会の定期総会の冒頭、あいさつする田中熙巳代表委員＝20日午後、東京都港区

　日本原水爆被害者団体協議会（被団協）は20日、東京都内で定期総会を開き、田中熙巳代表委員（91）は、5月の先進7カ国首脳会議（G7広島サミット）の核軍縮文書「広島ビジョン」が核抑止を肯定しているとして「私たちを裏切るもので、本当にがっかりさせられた」と批判した。

　この日は各地の被爆者団体代表ら約80人が参加。ロシアのウクライナ侵攻の長期化に関し「ロシアと西側諸国との全面戦争の様相を呈し始めている。プーチン大統領の核威嚇と使用の危機は高まる一方だ」と指摘する基調報告を採決した。

　総会は21日までの2日間で、引き続き本年度の運動方針などを協議する。