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学校に抵抗感…生徒らに「他者と接する場」 元中学教師 移住先北海道でフリースクール

共同通信 / 2024年2月12日 8時3分

合宿で知床を訪問した小学生(左)と高校生=2023年7月、北海道斜里町(佐々木勇貴さん提供)

 北海道美幌町で、大阪府枚方市から移住した元中学教師佐々木勇貴さん(38)が小中高校生向けのフリースクールを運営している。学校に抵抗を感じる子どもらの生活習慣を整え、他者と接する場づくりを重視するほか、デジタル機器に過度に依存しがちな子を集め、大自然を楽しむ合宿も開催。「小さな町だが、教育分野からいろいろチャレンジしたい」と語る。(共同通信=阿部倫人)

 「ルービックキューブあるよ。俺できるようになってん」。2023年12月、佐々木さんがスクールを訪れた生徒に声をかけた。自主性を尊重するが、独りでスマートフォンやゲームに没頭する子もいて、積極的に意思疎通を図るようにしている。

 周りの子に一方的に話しかけてしまう生徒には「コミュニケーションには距離感も大事やで」とアドバイスも。

 岩手県奥州市出身。大学までバレーボールに打ち込み、2008年4月~2021年12月、大阪府寝屋川市の中学で体育教師として勤めた。地方暮らしに憧れ2022年、美幌町に家族と移住。教育経験を生かし「ゆめとこスクール」を開いた。「夢を語り、かなえるところ」との思いを施設名に込めた。

 2023年7月には美幌町や近隣の網走市、斜里町などでキャンプや料理、世界自然遺産の知床散策などを体験する4泊5日の合宿を企画。東京都や道内から小学生から高校生まで4人が参加した。

 「初日の夕食はまるでお通夜みたいでした」と佐々木さん。それでも、無理やり全員で遊ばせるのではなく、小説を書きたい子が創作に集中する間はそっと見守るなど、互いを尊重して過ごすうちに打ち解けていった。

 短期間で子どもたちの変化を実感したといい「人生には出会いが大事。人と付き合うとはどういうことか、学べる機会になって良かった」。今後も一人一人に寄り添い成長を見守るつもりだ。

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