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観光客ずらり、ラオス古都で喜捨体験人気 もち米屋台盛況、マナー違反の問題も…

共同通信 / 2024年3月10日 7時5分

ラオス・ルアンプラバンで、僧侶に喜捨する観光客ら=2024年1月(共同)

 ラオス北部の古都ルアンプラバンで、施しを求めて托鉢する僧侶に食事を喜捨する仏教体験が外国人観光客の人気を集めている。寺院周辺に早朝からずらりと椅子が設置され、喜捨用のもち米を販売する屋台が並ぶ。中国とラオスを結ぶ高速鉄道を利用して訪れる人も多い。一方、マナー違反の行動で厳かな宗教行為の雰囲気が損なわれる問題もある。(共同通信=伊藤元輝)

 1月下旬のまだ暗い午前6時、中心部の寺院から「ボンボンボン」と鐘の音が響き、オレンジ色のけさ姿の僧侶が列をなして周辺の道路を歩き始めた。約500メートルにわたって待ち構える観光客が竹編みの籠からもち米をひとつかみずつ、僧侶が抱える鉢に移していく。

 事前に屋台でもち米を約5万キップ(約350円)で買うと椅子に案内される。衛生対策のビニール手袋が付き、たすきがけする伝統的なスカーフも貸してもらえる。アイルランドから訪れたキャリー・ハラさん(24)は「文化を体感できる貴重な機会だ」と喜んだ。

 ルアンプラバンでは14世紀にランサン王国が成立し、仏教が定着した。1995年に一部地域が世界遺産になり、欧米の観光客が増加。2021年の「ラオス中国鉄道」の開通も人気を後押しする。毎日実施される托鉢体験は目玉の一つで地域の収入源になっている。

 ただ、団体客が大声で盛り上がったり、至近距離で僧侶の写真を撮ったりする行為が問題になっている。禁止事項を示す看板が設置され、直接注意喚起に走り回る地元住民もいた。

 托鉢は多くのラオス人が大切にする文化。1975年に社会主義国家となった際、僧侶も喜捨に頼らず労働すべきだとして禁止され、市民が反発。約1年で政府が再開を認めた経緯もある。近くでホテルを経営する男性は「マナーを守ってくれれば、観光客は大歓迎だ」と話した。

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