石綿被害の救済「国の責務」 阪神大震災30年、同僚ら講演
共同通信 / 2024年6月23日 18時43分
来年1月で阪神大震災発生から30年になるのを前に、倒壊建物の解体などで飛散したアスベスト(石綿)の健康被害を語り継ごうと、亡くなった被害者の同僚らが23日、神戸大で講演した。石綿の危険性は当時知らされておらず、講演者は被害を巡り「求めるのは救済。国の責務」と訴えた。
兵庫県明石市職員島谷和則さん=当時(49)=は震災のがれき収集業務が原因とみられる悪性腹膜中皮腫で2013年に亡くなった。同僚の吉田秀夫さん(65)は講演で当時の劣悪な作業環境を証言。石綿被害の公務災害の認定割合は民間の労災認定の半分以下で、島谷さんも認められなかったとして「人の命に公も民もない」とした。
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