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難民選手がパリ・パラへ意気込み 内戦で砲撃受けたシリア出身

共同通信 / 2024年7月12日 16時18分

東京パラリンピックの競泳男子100メートル平泳ぎ(運動機能障害SB8)に出場したイブラヒム・フセイン=2021年8月、東京アクアティクスセンター

 パリ・パラリンピックの難民選手団の一員に選ばれ、トライアスロンに出場するシリア出身のイブラヒム・フセイン(35)が12日までに取材に応じ、3大会連続出場となる祭典へ向け「夢を実現させる姿を見せ、難民の人々が新しい人生へと踏み出すきっかけを与えたい」と意気込みを語った。

 2012年に祖国での内戦で砲撃を受けて右脚の一部を失い、移り住んだギリシャで難民申請が認められた。幼少期から水泳に打ち込み、難民選手団が初結成された16年リオデジャネイロ、21年の東京大会では競泳に出場。今大会は22年に転向したトライアスロンで出場権を得た。

 自らを「争いの産物」と表現し、中東などでの戦禍に心を痛める。「難民となるのは、いつも罪のない市民ばかり。彼らの声を届けるのが、その痛みを知る私の役割だ」と使命感を口にする。

 開幕まで50日を切ったが、個人で活動するフセインは活動資金が不足している。8月中旬までクラウドファンディングで寄付を募っており、目標金額は100万円。「協力をお願いしたい」と支援を呼びかけている。

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