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北見の特産タマネギ、脱炭素でブランド強化 JAとホクレン、畑にバイオ炭 北海道

共同通信 / 2024年8月7日 7時3分

「バイオ炭」を使用して生産されたタマネギ「環」(ホクレン提供)

 北海道北見市のJAきたみらいが、ホクレン農業協同組合連合会(札幌市)と共に「脱炭素」を切り口としたタマネギのブランド強化に取り組んでいる。木材などを加熱した「バイオ炭」を畑にすき込むことで、光合成によって吸収した二酸化炭素(CO2)を地中に閉じ込める効果があるといい、ホクレンの担当者の藤塚弘樹さん(47)は「北海道を代表する作物で脱炭素化を」と意気込む。(共同通信=出川智史)

 農林水産省の統計によると、国内のタマネギの収穫量は2022年に全国で121万9千トン。うち82万5800トンを占める北海道の中でも、北見市周辺は一大産地として知られる。

 ホクレンは2008年以降、JAきたみらいと協力し「環(めぐる)」「真白(ましろ)」のブランド化を進めている。2020年、国がCO2の削減量を認証する「J―クレジット」制度にバイオ炭を農地に用いる方法が登録されたことから取り組みを始めた。

 2022年秋、JAきたみらい組合員25戸の農地51ヘクタールにバイオ炭を混ぜて栽培。炭は水を通すため土壌改良効果が見込め、2023年秋に計約1100トンを収穫。味や大きさは通常と変わらず、約17トン分のCO2を地中に閉じ込めた計算だ。

 今年1月、J―クレジットの認証を受けた。バイオ炭の調達コストに加え、農薬と肥料を減らした特別栽培のため通常より価格は高くなる可能性があるが、環境問題に関心がある消費者をターゲットに需要を狙う。

 そのため、商品包装に「2050年までに、玉ねぎに何ができるだろう?」と記載し、政府が掲げる(温室効果ガス排出量が実質ゼロの)カーボンニュートラルの推進をPRする。

 「環境に優しいものだと分かってもらうことが必要」と藤塚さん。今後、他の野菜にもバイオ炭の活用を広げたいと考えている。

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