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ボーイング宇宙船、有人帰還断念 機体不調、飛行士は2月に地球へ

共同通信 / 2024年8月25日 6時33分

国際宇宙ステーションに係留中のスターライナー(NASA提供・共同)

 【ワシントン共同】米航空宇宙局(NASA)は24日、国際宇宙ステーション(ISS)に係留しているボーイングの新宇宙船スターライナーについて、有人での飛行試験続行を断念すると発表した。機体の不具合により、飛行士の帰路の安全が確保できないと判断した。試験は往復10日間の予定だったが、飛行士の滞在を8カ月に延長し、実績のあるスペースXの宇宙船で来年2月に帰還させる。スターライナーは来月にも無人で戻す。

 自国の飛行士を確実にISSに滞在させ続けるため、スペースXのクルードラゴンに続く二つ目の人員輸送手段を確保するというNASAの計画に狂いが生じた。遅れと赤字を重ねながら開発してきたボーイングにとっても大きな打撃となる。

 スターライナーは米国の飛行士2人を乗せ、6月5日にフロリダ州を出発、翌6日にISSに到着した。地上でエンジン周辺のヘリウム漏れが確認されたが「飛行は可能」とみて出発した。ところが飛行中に漏出箇所が増え、到着直前にはエンジン28基のうち5基が停止した。うち1基は再起動できなかった。

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