ドイツの刃物襲撃、IS犯行声明 男逃走、祭典で3人死亡

ドイツ・ゾーリンゲンの事件現場に立つ警察官＝24日（ゲッティ＝共同）

　【ベルリン共同】ドイツ西部ゾーリンゲンで23日に開かれた祭典で男が来場者を次々と刃物で襲撃して3人が死亡、8人が負傷した事件で、過激派組織「イスラム国」（IS）が24日、「ISの戦士が実行した」とする犯行声明を出した。警察は現場から逃走した男による犯行だとみて行方を追っている。

　声明はキリスト教徒を標的にしたとし「パレスチナなどあらゆる場所にいるイスラム教徒のために報復した」と訴えた。ISはキリスト教徒や欧米諸国を敵視し、世界各地でテロを繰り返している。

　地元メディアによると警察は24日、現場近くの難民施設を捜索し、1人を拘束した。実行犯ではないとみられている。

　これに先立ち、襲撃計画を事前に知りながら通報しなかった疑いで、15歳の少年を拘束した。少年も難民施設で生活しており、現場で襲撃について何者かと話していたとの目撃情報があった。

　事件は23日夜、市中心部の広場で開かれた市制650周年を祝う祭典に数千人が集まる中で起きた。報道によると、死亡した3人は56歳の女性と56歳と67歳の男性2人。