台風10号、特別警報の可能性 宮崎、鹿児島で最大限警戒

気象庁で開かれた台風10号に関する記者会見＝28日午前

　非常に強い台風10号は28日、鹿児島県奄美市の北東を発達しながら進んだ。気象庁は28日、宮崎県と奄美を除く鹿児島県に特別警報を出す可能性があると明らかにし、最大限の警戒を呼びかけた。台風は非常に強い勢力のまま、29日にかけて九州南部に接近し、その後、九州に上陸する可能性がある。

　気象庁によると、両県に大雨特別警報、鹿児島県に台風の特別警報（暴風、波浪、高潮）を出す可能性がある。台風特別警報の発表は早ければ28日昼ごろの見通しで、早めの避難など安全の確保を求めた。大雨特別警報は実際の雨の降り方や予報で判断する。

　愛知県蒲郡市では27日夜に土砂崩れがあり、住宅で家族5人が巻き込まれた。70代から30代の男女で、40代の女性が救出された。意識はある。

　JR東海は28日、東海道新幹線の静岡県と愛知県の一部区間で速度を落として運転し、一部の列車に遅れが見込まれると発表した。

　政府は首相官邸の情報連絡室を官邸対策室に格上げし、特定災害対策本部を設置した。