「地震の予知と誤解され残念」 南海トラフ情報で検討会長

日本記者クラブで講演する南海トラフ地震評価検討会の平田直会長＝11日午後、東京都千代田区

　南海トラフ地震評価検討会の平田直会長は11日、日本記者クラブで講演し、8月に初めて発表された南海トラフ地震臨時情報（巨大地震注意）を巡り「一部で地震の予知のように誤解されたのが残念だ。地震は本質的に不確実なもの。何の前触れもなく起きることの方が圧倒的に多い」と注意を呼びかけた。

　平田氏は2017年に中央防災会議の有識者会議主査として、それまでの地震予知を前提とした対応を転換し「確度の高い予測は困難」とする報告書を取りまとめた。講演では「断腸の思いだった」と振り返った。