「美容液で彩る」人気ファンデ担当者に聞く スキンケア両立【経済トレンド】
共同通信 / 2024年10月18日 7時2分
資生堂が2023年9月に発売した「SHISEIDO(シセイドウ) エッセンス スキングロウ ファンデーション」が好評だ。出荷は発売7カ月で約50万本に達した。マーケティングを担当した資生堂の松村美穂(まつむら・みほ)さんにヒットの秘密を聞いた。(共同通信=出井隆裕記者)
「肌に負担をかけると思われがちなファンデは、新型コロナウイルス禍のマスク生活で需要が減りました。そこを打開できないかと考え、『美容液で彩る』という新しい発想にたどり着きました」と話す。
ファンデは女性の顔のくすみ、しみなどを目立たなくするベースメーク化粧品だ。「以前からある『美容液ファンデ』は美容液成分をファンデに加えるという発想でしたが、新商品はその逆で美容液の中にファンデ成分を閉じ込めました」
資生堂の市場分析によると、新型コロナ禍前まではファンデの使用習慣が定着していたが、最近ではスキンケアの方に傾く女性が増えた。その両立を目指して「彩る美容液」を前面に打ち出している。「まず美容液が肌に触れて奥に浸透し、その膜の上で色材がはじけるので肌への負担がなく、ファンデとしての役割も果たします」
参考小売価格は7590円(2024年9月時点)。全12色を用意しており、百貨店や専門店で販売する。「海外は30色を展開し、欧州で人気が出ました。女性の化粧品に対する思いは世界共通です。化粧品を通じて豊かな社会の創出に貢献できればと思っています」。松村さんは横浜市出身、42歳。
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