九谷焼「赤絵細描」の超絶技に憧れて 京都出身30歳の絵付け作家、独り立ち
共同通信 / 2024年10月22日 17時2分
石川県の伝統工芸「九谷焼」の絵付け作家太田恵利香さん(30)=金沢市=は今年の夏、鉄分を含んだ赤色顔料を用い、器全体に髪の毛ほど細かい線で絵を描く技法「赤絵細描」を武器に、勤務先を辞めて独り立ちした。京都市出身で石川に移り住み、修業を重ねた。培った技を駆使し、作品作りに励んでいる。(共同通信=乾真規)
高校の授業でろくろをひいたのが楽しくて、陶芸の道に進んだ。京都の美大4年の時、京都市で開かれた展示会で、赤絵細描の第一人者、福島武山さん(80)=石川県能美市=の作品を目にして「こんなに細かく描けるのか」と衝撃を受けた。
見よう見まねで描いてみたが、どんな筆や絵の具を使うのかも分からなかった。そうした時、九谷焼の窯元「鏑木商舗」(金沢市)の絵付け師の求人を見つけた。面接を経て2017年4月、入社した。石川県にゆかりはなかったが、不安はなかった。
入社後、社長の紹介で福島さんの弟子から絵付けを学んだ。「自分はセンスがないから練習するしかない」。日中は店の商品を作り、仕事後は朝まで自身の作品作りに明け暮れた。石川に来て2年目、福島さんの工房を訪ね、丁寧にアドバイスをもらう機会にも恵まれた。
近年、赤絵細描は国内外で人気が高く、作家志望者が多い。「誰が見ても自分と分かる作品を作りたい」と太田さん。まんだら模様の絵付けで知られるようになり、地元で権威のある「伝統九谷焼工芸展」で昨年、大賞に続く次点となり注目を浴びた。
作品を作る時間を多く確保するため、今年7月に7年勤めた鏑木商舗を退職。早速、県内のギャラリーから依頼が相次ぐ。九谷焼は高価で鑑賞用になることが多い。太田さんは「日々のちょっとした楽しみになる、使ってもらえるものを作りたい」と意気込んだ。
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