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「領土放棄を迫られ犠牲無駄に」 悲嘆に暮れるウクライナ

共同通信 / 2024年11月7日 16時34分

ウクライナの首都キーウ中心部の広場に、戦死したいとこを悼む小旗を立てるオレナ・ドラトフさん(奥)と長男=6日(共同)

 【キーウ共同】米大統領選でのトランプ前大統領の勝利を受け、ウクライナの首都キーウ(キエフ)で6日、戦死者遺族や兵士がロシアとの戦争の先行きに不安を吐露した。ウクライナ支援に消極的で交渉による戦争終結を訴えてきたトランプ氏に「奪われた領土の放棄を迫られるだろう」と悲観。「犠牲になった兵士の思いが無駄になる」と悲痛な声も漏れた。

 キーウ中心部のマイダン(広場)。戦死者を追悼する無数の小旗が寒風にたなびく。2022年2月から続くロシアの侵攻で犠牲になった兵士を悼む象徴的な場所になっている。オレナ・ドラトフさん(27)は、いとこのアルベルタさん(26)のために小旗を立てた。

 兵士だったアルベルタさんはロシア軍の攻勢が続く東部ドネツク州で今年8月に犠牲になった。オレナさんは、トランプ氏がウクライナに大幅な譲歩を迫る形で終結交渉を始めれば「領土を諦めることになる。大勢の兵士は何のために死んだのか」と涙を流した。

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