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防衛力重視のEU指導部が発足 ロシア侵攻、対米関係が課題

共同通信 / 2024年12月1日 16時16分

フォンデアライエン欧州委員長(前列中央)と欧州委員ら=フランス・ストラスブール、11月27日(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)行政執行機関トップとして2期目となるフォンデアライエン欧州委員長と、閣僚に当たる欧州委員26人による新指導部が1日、発足した。コスタEU大統領も就任。欧州の防衛力強化やロシアの侵攻を受けるウクライナの支援を重視し、米国第一主義を掲げるトランプ次期政権下でも緊密な対米関係の維持を目指す。

 来年1月に就任するトランプ次期大統領はウクライナ支援や、北大西洋条約機構(NATO)による米欧集団防衛体制に消極的な姿勢を示す。安全保障分野に加え、輸入品に関税を課して貿易面でも欧州に揺さぶりをかける可能性があり、欧州委の交渉力が試される。

 また、加盟国の選挙で極右などEUに批判的な懐疑派が移民問題を争点化し支持を集めている。懐疑派が各国で拡大すれば加盟国の結束維持が困難になるため、効果的な移民流入の抑制策が急務となっている。

 欧州は政治日程がめじろ押しだ。今月19~20日にEU首脳会議が開かれ、ウクライナ支援や対ロ抑止力強化、EUの外交戦略を協議する。

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