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笹子事故から12年、犠牲者悼む トンネル前に遺族ら献花

共同通信 / 2024年12月2日 11時2分

慰霊碑に献花した中日本高速道路の縄田正社長(左)ら=2日午前、山梨県大月市(代表撮影)

 2012年に9人が死亡、3人が重軽傷を負った中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故は2日、発生から12年となった。事故が起きた午前8時ごろ、現場のトンネル出口付近にある慰霊碑に遺族らが黙とう、献花した。

 トンネルを管理する中日本高速道路は、現場から約8キロの初狩パーキングエリア(山梨県大月市)にある別の慰霊碑前でも追悼慰霊式を実施。遺族や犠牲者の友人ら約60人が参列した。縄田正社長は9人の名前を読み上げ「かけがえのない命と人生を奪い、穏やかな日常を一変させてしまった」と謝罪した。

 被害者の後藤喜男さん(51)は「犠牲者の痛みを想像するたび、涙があふれそうになる。生き残った罪の意識は消えないが、理不尽に命を失う人をなくす社会をつくりたい」と追悼の言葉を述べた。後藤さんは事故に巻き込まれたが無事だった。同乗の妻が負傷した。

 12年12月2日の事故では、上り線トンネル内で天井板が落下し、車3台が下敷きになった。天井板のつり金具を固定するボルトの強度が低下していたことが原因とされる。

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