米CEO射殺、参考人拘束 保険業界批判の文書保持

　【ニューヨーク共同】米ニューヨークで4日に医療保険大手の最高経営責任者（CEO）が射殺された事件で、警察は9日、ペンシルベニア州で重要参考人の男（26）を拘束した。米メディアによると犯行に使われたとみられる拳銃や、保険業界が患者の医療より利益を優先させていると批判する文書を持っていた。

　警察は拘束した男から事情を聴き、犯行への関与の有無を調べる。保険会社に一方的な恨みを抱いていたことが背景とみて動機の解明も進める。

　公開された写真の犯人に似た男が、現場から350キロ以上離れたペンシルベニア州のファストフード店にいるとの情報提供があった。所持品から手書きの文書と消音器付きの拳銃、複数の偽造身分証が見つかった。

　米国で最大規模の医療保険会社ユナイテッドヘルスケアのCEO、ブライアン・トンプソンさん（50）は4日早朝、ニューヨーク・マンハッタン中心部で背後から銃で数発撃たれ、死亡した。