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コメの開放、「選挙で勝てない」 当時の宮沢首相ら、米に譲歩要請

共同通信 / 2024年12月26日 10時1分

クリントン米大統領(右)と並んで記者会見する宮沢首相=1993年4月、ワシントンのホワイトハウス(共同)

 日本が1993年にコメの部分開放を受け入れた関税貿易一般協定(ガット)ウルグアイ・ラウンドに関連し、渡辺美智雄外相が米国に「コメに手を付けると選挙で勝てない」と述べ、譲歩を求めていたことが26日公開の外交文書で分かった。宮沢喜一首相も日米首脳会談で、89年参院選の自民党大敗で少数与党に転落しているとして、コメ貿易の自由化に必要な法改正が難しいとの考えを伝えた。

 ウルグアイ・ラウンドは農産物の輸入規制を撤廃し、関税を払えば自由に貿易できるようにする「例外なき関税化」が原則。コメの輸入を認めていない日本は厳しい立場に置かれており、例外化を要請した形だ。最終的にコメには特例措置が適用され、93年12月に細川護熙首相が合意した。

 極秘指定を解除された文書によると、93年2月に訪米した渡辺氏はクリストファー国務長官に「日本では、コメというと極めて感情的な問題」になると述べ、選挙に及ぼす影響を説明した。クリストファー氏はコメが閉鎖的な日本市場の象徴とし自由化を要求した。

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