1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

人口減少続く森林の町、小学校でエビ養殖 休校中の校舎活用し新産業、徳島・那賀町

共同通信 / 2025年1月6日 9時13分

実証実験で養殖された車エビ=2024年12月、徳島県那賀町

 徳島県南部の山あいに位置する那賀町。人口の減少が続く中で新しい産業を創出しようと、休校となった小学校の校舎を活用して今年夏から車エビを養殖する実証実験を始めた。町の95%が森林という山間部で、海産物のエビを養殖するという意外性を売りに、町の活性化を目指す。(共同通信=永久泰地)

 養殖場に選んだのは、2023年3月に休校となった町立平谷小。給食室だった場所に、幅約3メートル、奥行き約2メートル、高さ約0.8メートルの養殖用プール3基を設置。気候や気温の変化に強く、養殖が容易な国産の車エビ約千匹を育てている。

 エビの陸上養殖を手がける企業「シーサイドコンサルティング」(千葉県鋸南町)に事業を委託。スマートフォンから24時間、遠隔で状況を監視できるシステムを導入した。地元漁協の組合員が交代で餌やりを担当しており、エビは8~10カ月ほどで出荷できるサイズにまで成長する。

 2024年10月に開いた試食会ではエビを丸ごと串焼きで提供。参加した小学生からは「殻も一緒に食べられるほど身が柔らかい」と好評だった。

 2025年はエビを2千匹に増やして実験を継続し、同年度中に実用化の可否を判断する。町によると、採算ラインの目安となるのは10万匹を養殖できるかどうか。また、他の養殖エビや海産物と比べ独自の価値を打ち出せるかや、販路の確立が大きな課題だという。

 将来的には校内で加工までできるような、複合的な施設の開設も視野に商業化を目指す。那賀町農業振興課の岡久譲二課長は「実用化に向け軌道に乗せて、最終的には町おこしにつなげたい」と意気込んだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください