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「変わらぬ政府、がっかり」 被爆者、援護充実も要望

共同通信 / 2025年1月8日 19時16分

ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会の代表委員田中熙巳さん(右から2人目)らと面会する石破首相(右端)=8日午前、首相官邸

 石破茂首相との面会に参加した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の幹部は、核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加や、国の援護区域外で長崎原爆に遭った「被爆体験者」への施策の充実を求めた。だが石破氏から回答はなかったといい、代表委員の一人、田中重光さん(84)は「ノーベル平和賞を受賞しても、一番変わらないのは日本政府。がっかりだ」と話す。

 「援護に積み残しがあり、80年たっても解決していない問題がある」。被爆体験者問題に言及した田中さん。だが、被爆者7人の後に発言した首相は、この問題に触れなかったという。首相は「日本に核シェルターがない」との問題意識を口にしたといい、田中さんは「全く的外れ」「禁止条約の『き』の字も出てこなかった」と批判した。

 事務局次長の和田征子さん(81)は「面会の実績をつくりたかっただけなのか」と厳しい見方。一方で「今まで被団協に振り向きもしなかったことを考えると、一歩ではある。引き続き国に働きかけていく」と語った。

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