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乾燥パスタの新食感に挑戦!ヒットの秘密聞く 好み分析、定番覆す【経済トレンド】

共同通信 / 2025年1月10日 7時2分

「入社以来、営業やマーケティングの仕事を通じて家庭用食品に携わってきました。消費者との接点をリアルに感じられる点がやりがいにつながっています」と話すニップンの前川直毅さん

 ニップンが2024年2月に発売した乾燥パスタ「オーマイプレミアム もちっとおいしいスパゲッティ」が好評だ。マーケティングを担当したニップンの前川直毅さんにヒットのヒントを聞いた。(共同通信=出井隆裕記者)

 「芯を残したアルデンテがゆで方の定番でしたが、消費者調査で実は多くの人の好みはもちっとした食感だと分かりました。市場にはそのような商品があまりなかったため開発に挑戦しました」

 通常パスタに使われる外国産小麦のあらびき粉に加え、厳選した国産小麦を配合してもちっと食感を実現した。1袋(内容量600グラム)の希望小売価格は572円。

 「パスタのおいしさはソースで決まるという意識が浸透しており、麺はどのメーカーでも同じという消費者が多いのも課題でした」。同社はユニバーサル・スタジオ・ジャパンの再建で知られる森岡毅氏が率いるマーケティング会社の刀(大阪市)との協業を開始。そのノウハウを吸収して「今回の乾燥パスタの開発では消費者の買い物に同行したり、家を訪問して料理の仕方を調べたりしました」。

 出荷数は発売から9カ月間で700万袋を超えた。「20年近く営業の現場にいましたが、当時は乾燥パスタでは味に差がつかないとの先入観からおいしさで他社と戦えるとは考えませんでした。消費者をとことん知り、それを踏まえた商品を出せたのがヒットの要因だと思います」。前川さんは神戸市出身、42歳。

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