能登地震で被災の文化遺産保存を 米財団が選定、東日本大震災以来

東日本大震災で被災し、修復された千葉県香取市の佐原地区の町並み＝2014年3月（ワールド・モニュメント財団提供）

　歴史的建造物などの保存に取り組む米国の非営利団体「ワールド・モニュメント財団」が16日、緊急に保存や修復が求められる「ウオッチ」リストに能登半島地震で被災した石川県能登地域の文化遺産を選んだ。地域ごとに選定するのは東日本大震災以来。保全の危機にひんする文化遺産保護を訴え、支援につなげていくことを目的とする。

　東日本大震災の地域をウオッチに選定後、宮城県気仙沼市にある国の登録有形文化財の酒蔵、同県石巻市雄勝の寺社、江戸時代の町並みが残る千葉県香取市の佐原地区などが保存、修復された。ウオッチに選定していないものの、熊本地震で被災した建造物の修復などに取り組んだ実績もあるという。