アフガン「9割ストレス」 米撤退混乱で、大学調査
共同通信 / 2025年1月17日 8時1分
【イスラマバード共同】アフガニスタン人の10人中9人が、2021年8月の駐留米軍撤退後の混乱や経済難で強い心理的ストレスを受け、生活の質の低下にも直面しているとする調査結果を、米ローレンス工科大などのチームが17日、米科学誌に発表した。
政権を握ったイスラム主義組織タリバンに対する制裁は効果がなく、むしろ経済活動の低下によりアフガン市民に悪影響を与えていると分析。米国や欧州諸国に「制裁解除の検討」を要請した。
研究チームは生活の質の低下と心理的な健康状態の関連について23年7~12月に調査。18~65歳のアフガン人873人の回答を分析した。
88.8%は医療アクセスが全くなかったり限定されたりしている。88.4%が食料不足を訴えた。家族の少なくとも1人が殺されたり避難したりした人が72%に上った。
調査はソーシャルメディアを使い、回答者から知人を紹介してもらう方式で実施。回答者の9割が男性で、大半がアフガン政府や軍、タリバン暫定政権寄りの組織で働いていた。
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