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新たな日本酒造りに挑戦「認知度高めたい」 山口、ユネスコ登録追い風

共同通信 / 2025年1月23日 7時3分

村重酒造の村重雅崇代表取締役=2024年12月、山口県岩国市

 日本の「伝統的酒造り」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録され、多くの酒蔵を抱える山口県でも期待が高まっている。長年愛される地酒の他、新しい形の酒造りに挑戦する岩国市の酒造会社代表取締役は「(産地が限定される)シャンパンのように、清酒の中でも“日本酒”を世界で確立できるよう価値と認知度を高められたら」と話す。(山口支局=簑口典華)

 日本三名橋の錦帯橋から約5キロ山間に入ると、酒蔵の看板としてつるされる巨大な「杉玉」が目に入る。直径5メートル、重さ3トンもあり、明治初期創業の前身を継承する「村重酒造」のシンボルだ。

 村重雅崇代表取締役(41)は、頒布が終了していた幻の「きょうかい8号酵母」に注目。ワインの知識がある杜氏と、甘酸っぱい味わいの純米酒「eight knot(エイトノット)」を2020年に生み出した。

 以来、毎年異なる醸造法に挑戦。2023年に造ったシリーズの銘柄は2024年、イタリア・ミラノの品評会で受賞した。ワイングラスで飲むのがお勧めで洋食に合い、日本酒になじみのない人も楽しめるという。

 一方で看板銘柄「金冠黒松」は65年以上変わらぬ味で愛される。村重さんは「注目を集める商品があるからこそ、基本に忠実な伝統銘柄を大切にし、飲み手が求める味に応えられるようブラッシュアップしたい」とユネスコの登録を追い風にしたい考えだ。

 山口県酒造組合の岩崎喜一郎会長(60)は「山口県ではそれぞれの蔵元が与えられた環境で個性を出している。地域の文化に根差した点も評価されており、これからも中核産業として地元に貢献し多くの人に親しまれてもらいたい」と話した。

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