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アウシュビッツ跡で追悼式典 虐殺生存者「世界は危機」

共同通信 / 2025年1月28日 9時36分

27日、ポーランド南部で開かれたアウシュビッツ強制収容所の追悼式典に出席するホロコーストの生存者ら(ロイター=共同)

 【オシフィエンチム共同】第2次大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を象徴するアウシュビッツ強制収容所の解放から27日で80年となり、ポーランド南部オシフィエンチムの収容所跡で追悼式典が開かれた。56人の生存者が出席。各地で紛争が続き、排他主義も広がる中「世界は危機に直面している」と警鐘を鳴らした。当時を語ることができる生存者の多くは90代で、記憶の継承が課題となる。

 ガス室に送る収容者を選別した「死の門」付近に設けられたテントでの式典には約50カ国の元首や首脳らを含む約2500人が参列。元首らは惨事を繰り返さないため風化防止に取り組むと誓った。生存者の証言を重視し、元首らの演説はなかった。

 スピーチした生存者のマリアン・トゥルスキさん(98)は「憎悪は戦争につながる。隣人間の問題を解決する勇気を持つべきだ」と訴えた。

 5歳半で母親と収容所に送られたというトーバ・フリードマンさん(86)は「私たちには、憎しみは憎しみを生むと警告する義務がある」と力を込めた。

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