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米奪還「中立性損ねる」 パナマ運河庁前長官が批判

共同通信 / 2025年1月31日 16時21分

パナマ運河を通って太平洋へと向かう船=1月30日、パナマ市近郊(共同)

 【パナマ市共同】パナマ運河を管理する運河庁のホルヘ・キハノ前長官(72)は30日、運河の管理権奪還を求めるトランプ米大統領の主張の多くは「事実と異なる」と指摘し、奪還は「運河の中立性を損ねる」と批判した。パナマの首都パナマ市で共同通信の取材に応じた。

 トランプ氏は運河の通航料が高く「想像を絶する額をぼったくっている」との不満を示している。キハノ氏は、通航料は妥当な額だと強調し「料金は米国も日本の船も同じ。平等に船の種類、積載量などの基準で決められている」と説明した。「米国だけに値下げはできない」と述べた。

 キハノ氏によると、既に米軍の船には通過待ちの順番を飛ばすことができる特権が与えられている。米国とパナマは運河の永久中立を定めた条約を締結しており、キハノ氏は管理権奪還や通航料の優遇は条約に抵触するとの考えを示した。

 トランプ氏は中国が運河を運営しているとも主張。香港の複合企業、長江和記実業(CKハチソンホールディングス)傘下の企業が運河両端で港を運営していることを指しているとみられる。

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