首脳会談通訳もトランプ・シフト 安倍氏担当の職員、異例抜てき

2019年6月、G20大阪サミット初日の討議を前に、トランプ米大統領と話す安倍首相（左）。中央は通訳を務める高尾直氏＝大阪市

　7日の石破茂首相とトランプ米大統領の会談では、故安倍晋三元首相の英語通訳で、トランプ氏のお気に入りとされる高尾直・外務省日米地位協定室長が通訳を務める見通しとなった。複数の関係者が明らかにした。幹部職員を抜てきするのは異例で「トランプ・シフト」をアピールし、両首脳の意思疎通を円滑に進めたいとの狙いがありそうだ。

　高尾氏は「コンパクトで伝わりやすい」（日本政府高官）通訳で、安倍、トランプ両氏の蜜月関係の構築に貢献したと評価されている。両氏がゴルフをした際、カートに同乗する場面もあった。トランプ氏が「リトルプライムミニスター（小さな首相）」と呼んでいたとの逸話も残る。