高性能磁石の開発に役立つ材料データプラットフォームの運用を開始
共同通信PRワイヤー / 2024年5月27日 14時0分
世界最大規模の希土類磁性材料データベースと人工知能を利用した設計で材料開発を加速へ
ポイント
・ 高性能磁石化合物の候補として注目されるThMn12型磁石化合物7260件の高品質データを収録
・ 第一原理計算によるデータ創出と、複雑なデータ間の関連を適切に表現したデータ構造の設計
・ EVや風力発電の分野で必須となる高性能磁石の開発につなげ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202405221113-O1-nSOuJGZB】
概 要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター(以下「CD-FMat」という)深澤 太郎 研究員らは、高性能磁石の開発を加速させるため、磁性材料データベースとデータ駆動型材料設計解析ツールを備えた「磁性材料データプラットフォーム」を開発し、その運用を開始しました。
今回公開するデータプラットフォームには次世代高性能磁石として期待されるThMn12型磁石化合物に関する7260件の磁気物性データを収録しています。これらは、CD-FMatがもつ高度なシミュレーション技術を活用することで、従来の商用・汎用のプログラムでは計算が難しい希土類を含む磁性材料や、それを構成する元素の一部を置換した場合の効果も含めて創出したデータです。
最近10年ほどの間、大学・研究機関を中心に、AI・機械学習などの人工知能技術を活用する材料探索のための手法(マテリアルズ・インフォマティクス)の研究が精力的に行われてきました。この新しい分野においては、人工知能技術そのものの開発だけでなく、学習に十分な量のデータを確保し、データ解析に適した形で整理する材料データベースの構築が重要です。このようなデータベースは、人工知能技術の適用に必要なさまざまなデータ解析手法が発展しても柔軟に用いることができる汎用性を持ちます。今回開発した磁性材料データプラットフォームではこの点を重視し、データに機械学習に適した構造を持たせる設計を行いました。これにより、各種の解析ツールを用いたデータ解析・処理を容易に行うことができます。
本データプラットフォームは、CD-FMatが運用する、データ駆動型材料設計技術の利用のためのプラットフォームであるAIST Materials Gateを通して運用されます。本プラットフォームは、高性能磁石の開発の加速など、カーボンニュートラル社会の実現への貢献が期待されます。
この記事に関連するニュース
-
【ライブ配信セミナー】材料開発のためのデータ解析入門 ~ マテリアルズインフォマティクス、ケモインフォマティクス、プロセスインフォマティクス ~ 7月4日(木)開催 主催:(株)シーエムシー・リサーチ
PR TIMES / 2024年6月12日 11時15分
-
農工大など、鉄系高温超伝導体で世界最高級の磁力を持つ磁石を開発
マイナビニュース / 2024年6月10日 18時47分
-
MIプラットフォーム「miHub (R)」、累計導入数が100社を突破。素材・化学メーカー以外への導入も加速
PR TIMES / 2024年6月7日 10時15分
-
東工大など、低次元超伝導体「グラフェン-カルシウム化合物」の新事実を発見
マイナビニュース / 2024年6月6日 14時6分
-
KEKなど、第一原理計算とミューオンで酸化ルテニウムは第3の磁性体か検証
マイナビニュース / 2024年5月21日 18時47分
ランキング
-
1吉野家 「シュクメルリ鍋」のグランプリ祝福に松屋感謝 “電撃訪問”のお礼返しにSNS「リスペクト精神すばらしい」「何このやさしい世界」と感動
iza(イザ!) / 2024年6月17日 15時28分
-
2M&A仲介大手「全社株価急落」の深い理由 高額手数料や悪質ダイレクトメールにメスも
東洋経済オンライン / 2024年6月17日 10時0分
-
3キッコーマン「みぞれあん たっぷりおろし」1万9000本を自主回収…開栓時に噴き出すおそれ
読売新聞 / 2024年6月17日 17時30分
-
4「シャープ」は世界に誇る技術をもちながら、なぜ台湾企業に売られることになったか【プロの投資家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月17日 8時15分
-
5万博開幕まで300日前 一般向け前売り券販売伸び悩み、機運醸成が課題
産経ニュース / 2024年6月17日 20時12分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください