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パラジウムの生分解性包装材への応用が日本の環境改善に貢献

共同通信PRワイヤー / 2024年5月30日 16時10分

パラジウムの生分解性包装材への応用が日本の環境改善に貢献

東京、2024年5月30日 /PRNewswire/ -- 日本は世界有数のプラスチック消費国です。毎年、日本では約900万トンのプラスチック廃棄物が排出されており、その40%が包装材に由来しています。従来のポリマーから生分解性包装材への転換は、現代における最も重要な環境改善の一つです。生分解性包装材の主要原料はグリコール酸であり、これは化粧品、繊維、医薬品、さらには食品の製造にも広く使用されています。従来のグリコール酸の製造技術では、発がん性物質であるホルムアルデヒドが使用されており、生産労働者や一般市民にリスクをもたらします。


日本の法律は、消費者と生産労働者の健康を保護するために、さまざまな製品や材料に含まれるホルムアルデヒドのレベルを規制しています。しかし、国内での生分解性包装材の需要拡大に伴い、グリコール酸の新たな製造方法が求められています。


パラジウムを用いた新しいグリコール酸の合成方法は、ホルムアルデヒドを排除し、製造プロセスの環境持続可能性を向上させるとともに、日本国民にとってより安全なものにします。ノルニッケルは、2024年5月24日に大阪で開催された第2回世界化学会議2024で、このトピックに関する論文を発表しました。 


新しいグリコール酸合成技術は、エチレングリコールの液相酸化反応に基づいており、そのための新しい効率的な触媒が見つかりました。この触媒は、炭素担体上に固定されたパラジウム合金ナノ粒子に基づいており、高いプロセス活性と製品選択性、すなわちグリコール酸の生成を実現します。この触媒の使用により、高い製品収率でグリコール酸を製造するためのシンプルで環境に優しいアプローチが実現します。


研究の過程で、活性炭に担持されたパラジウムおよび金のナノ粒子を含む一連の触媒を調製するために、溶液固定化法が使用されました。調製された触媒は、X線の位相分析および低温窒素吸着脱離法を用いて検査され、エチレングリコールの液相酸化反応を対象とする反応器で試験されました。その結果、パラジウムおよび金のナノ粒子の最適な構造と形態が特定され、より高い選択性と活性が実現し、純製品の収率が最大88%に達しました。


新しいパラジウム触媒をグリコール酸の大量生産に応用することで、生分解性包装材技術の改善と日本における環境安全性の向上が期待されます。


(日本語リリース:クライアント提供)

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