5月24日(金)にオンラインセミナー 「電力はどうやって国境を越えるのか?『電力貿易』の現状と課題」開催
共同通信PRワイヤー / 2024年6月25日 11時0分
●ロシア:1980年代から日本への電力輸出に意欲を示しており、2015年にプーチン大統領が「エネルギー・ブリッジ」構想を提案したが、未実現
●デザーテック:ドイツを中心としたコンソーシアムが主導し、北アフリカや中東の砂漠で集光型太陽光発電によって作り出した電力を欧州に送電しようとしたが、未実現
●アイスランド:水力と地熱でほぼ100%賄っている電力の余剰分を英国や欧州諸国に売電する計画
●中央アジア:キルギスとタジキスタンの豊富な水力発電資源による余剰電力を、新たなインフラを通じて電力不足に悩む南アジアに供給する計画
●湾岸諸国:産油国のサウジアラビア、クウェート、バハレーン、カタール、UAE、オマーンの6カ国間で電力貿易を推進
●ハワイ:1970年代から、他島から電力消費の多いオアフ島への送電計画を検討、未実現
●中央アジア5カ国:トルクメニスタン、ウズベキスタン、キルギスタン、カザフスタン、タジキスタンでは、旧ソ連時代から電力網が接続されていたが、ソ連崩壊後は瓦解
3.電力貿易を促進する要因と阻害する要因
-災害に対する電力レジリエンスという観点が不可欠:従来の大規模集中型エネルギーによる発電のリスクを回避できる自立・分散型エネルギーシステムがエネルギーの安定供給に資すると考えられる
-電力貿易を促進する要因:コスト面の利点、電力レジリエンス向上、再生可能エネルギー活用
-電力貿易を阻害する要因:国家間の政治的対立や不信感、日本国内法の未整備、エネルギー安全保障から「地産地消」を志向する動き、既得権益業界による政治的活動、長距離送電への環境保護団体の反対運動等
◇
講演後の質疑応答では、海外での電力輸入における法整備の現状、ASEANパワーグリッドの現状や課題、電力貿易の資金源や契約方式等について活発な質問が飛び交いました。
セミナー終了後のアンケートによると、「電力貿易とは」や、「電力貿易を促進する要因と阻害する要因」のパートへの関心が高かったことがわかりました。この他にも参加者からは多くの質問や意見が寄せられ、電力貿易への高い関心が見て取れました。
セミナー概要
主 催: 公益財団法人日本グローバル・インフラストラクチャー研究財団(日本GIF)
日 時: 2024年5月24日(金)14:00~15:30
名 称: オンラインセミナー「電力はどうやって国境を越えるのか?『電力貿易』の現状と課題」
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