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脳由来神経栄養因子BDNFの産生障害と自閉症との関係を解明し新たな自閉症診断マーカーを提唱

共同通信PRワイヤー / 2024年6月24日 13時30分

【掲載論文誌】

Molecular Psychiatry 

     

【論文タイトル】

Inhibiting proBDNF to mature BDNF conversion leads to   ASD-like phenotypes in vivo

     

【発行日】

18 May 2024

     

【執筆者】 

Feng Yang, He You, Toshiyuki Mizui,   Yasuyuki Ishikawa,   Keizo Takao, Tsuyoshi Miyakawa, Xiaofei Li, Ting Bai, Kun Xia, Lingling   Zhang, Dizhou Pang, Yiran Xu, Changlian Zhu, Masami Kojima & Bai Lu

     

【DOI】

10.1038/s41380-024-02595-5

https://doi.org/10.1038/s41380-024-02595-5


【本共同研究の背景】

疫学研究によると、世界における自閉症の有病率は1%に達しており、この障害は子どもたちの心身の健康の大きな脅威となっています。自閉症の子どもたちが確かな治療介入を受けられなかった場合、生涯にわたる心身の健康、社会的交流、学習、自立した生活、就労に影響することになり、長期的なケアとサポートは家族に大きな負担を強いることになります。


近年の遺伝学的研究では、自閉症発症に関連する変異遺伝子として、FMR1、SHANK3などが報告されており、遺伝子変異や染色体異常と自閉症の発症の関係性を強く示唆しています。そしてこれらの変異遺伝子に共通する特徴は、神経伝達を行うシナプスの構造と機能に影響しているという点にあります。


興味深いことは、これらの遺伝子変異を持つモデル動物を作製すると、反復行動や社会的相互作用の障害など、自閉症患者様表現型が観察されることです。さらに重要なことは、これらのモデル動物のほぼすべてが、シナプス密度の変化、シナプスタンパク質合成の異常、シナプス可塑性の障害など、シナプスの機能と構造に欠陥を示すことです。つまりこれらのモデル動物の所見は、脳内シナプスの構造と機能の異常が自閉症発症の重要要因であることを強く示唆しています。

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