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木質内装建材・木の香りが精神・心理療法に与える効果を検証

共同通信PRワイヤー / 2024年7月5日 16時45分


■ 結果


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407053208-O7-0lo5P4oZ


・ハミルトンうつ病評価尺度の17の評価項目の内5つの評価項目(抑うつ気分、罪悪感、入眠困難、食思不振、心気症)に関しては、心理療法室の違いに関わらず認知行動療法の効果が認められた。

・NIRSでは心理療法室の違いによる統計的な有意差は認めなかったが、室内の好ましさの測定では、香りの好ましさの7段階評価において「通常の診療室」の0点に対して「木の心理療法室」は0.889点と有意に高く、好印象につながった。(上図)

・香りの好ましさは「抑うつ・不安」が強いほど高い傾向を示し※5、「香りがよい」と回答する割合が高かった。

・「室内の好ましさ」の測定①快適さ②香り③温度④空間⑤明るさの内、②香り以外では差は認められなかった。


 

 近年、精神疾患は世界的に増加傾向で、中でも「うつ病」は大きな社会問題の一つです。抗うつ薬などの薬物療法は適切に使用することで大きな効果が得られますが、いわゆる「軽症うつ病」では必ずしも薬物療法の実証度は高くありません。また、うつ病の回復期では認知行動療法などの心理療法が有効であり、薬物以外の代替あるいは補助療法の重要性が認識されています。植物や木材と言った自然の要素には、抑うつ・不安の軽減効果が期待されており、「バイオフィリックデザイン※6」はストレス改善をサポートする手法として注目されています。

 今回の共同研究の成果を活かし、さらなる探求に取組むとともに、より多くの人々に対しより良いサービスの提供、より快適な空間づくりを目指します。


 

※1日本精神神経学会は会員数2万名以上が入会する国内最大級の精神神経医療系の学会。第120回学術総会は2024年6月20~22日札幌コンベンションセンター/札幌市産業振興センターにて開催。年次総会には毎年7000人を上回る会員が参加し精神医学の幅広い領域での進歩を一望できるプログラムが組まれている。

※2認知行動療法(CBT):もののとらえ方、考え方に働きかけストレスに上手に対応できるこころの状態をつくり適応力を高めていく療法。

※3ハミルトンうつ病評価尺度:1960年にHamiltonによって発表されたうつ病の重症度を評価するための尺度。うつ病の症状に特徴的な項目について、医師などの専門家が項目ごとに評価をしていく心理検査。「抑うつ気分」、「罪悪感」、「入眠困難」など17項目を評価する。

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