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ガリウム・マグネシウムのサプライチェーン強靭化に向けた提言

共同通信PRワイヤー / 2024年9月9日 12時0分


 上記の施策により、ガリウムの調達先の多様化及びグリーン化を実現し、我が国のガリウムデバイスの一層の競争力向上につなげるべきです。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409045913-O1-7Bm39G57


 


〇マグネシウムのサプライチェーンの現状と強靭化に向けた提言


 マグネシウムは、ドロマイト等のマグネシウム鉱石から精製する方法か、塩湖から精製する方法のいずれかで生産されています。マグネシウムの鉱石生産の約6割を中国が占め、製錬シェアにおいては約8割を占めています。2000年頃までは北米や欧州も一定の製錬シェアを有していましたが、2010年以降、コスト競争力の観点から中国以外の製錬量が減り、結果として中国のシェアが高まっています。塩湖からマグネシウムを回収することもできますが、経済的に回収するには塩湖の濃度が高いことが求めらます。このため、商業的に生産しているのは米国とイスラエルに限られ、両国の供給量は少ないのが実態です。この結果、我が国のマグネシウム製錬品輸入先シェアは中国が9割を占めており、調達先の多様化は十分ではありません。


 マグネシウムの安定調達のためには、上流においては、ドロマイトが偏在していることを踏まえると、塩湖や海水からの回収が期待されますが、経済性を担保できる高濃度の塩湖は限りがあることが課題です。そこで、現時点では有効活用されていない海水淡水化プラントの濃縮海水に着目し、低コストで環境負荷の低い濃縮海水向けマグネシウム精製の技術開発を行い、マグネシウムの調達多様化を図ることは有益と考えられます。


 中流においては、耐熱性及び耐腐食性を向上した自動車向けのマグネシウム合金の開発及び、ギガキャストの品質安定化とギガキャストに使用するアルミ合金の規格化を支援し、自動車向けのマグネシウム製品採用を後押しすべきです。


 下流においては、長期的には自動車へのマグネシウム製品の採用増加を見越して、自動車からのマグネシウムの市中リサイクルシステムを構築すべきです。


 上記の施策により、濃縮海水から再エネを使用した電解精錬によりグリーンなマグネシウムを調達し、それを新たな合金技術を用いて自動車への採用を拡大することで、我が国の自動車産業等の競争力強化に貢献すべきです。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409045913-O2-54m1G2Z4

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