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太陽光と海水からグリーン水素を発生する非貴金属系の光触媒を開発!

共同通信PRワイヤー / 2024年9月9日 14時0分


 


本研究によって得られた成果


 エタノール中で直径0.3mm程度の微細ビーズを用いて粉砕処理すると、粉砕に引き続いて凝集が起こり、高い比表面積を保持したまま安定的にTi3+を酸化チタン格子内に導入できることを見出しました(図1)。


→この手法は劣化しにくい非貴金属系の光触媒材料の開発へ適用が可能です。


 


 紫外-可視光照射開始の約20分後から水素生成が確認され、その後30分経つと水素生成速度が安定しました。水素生成速度(犠牲試薬4)存在下)は元の酸化チタンの16倍まで向上しました(図2左)。


 可視光のみの照射では水素生成は観測されませんでしたが, 紫外光と可視光両方を照射すると, 紫外光のみの照射に比べて9倍まで水素生成速度が向上しました(図2右)。


 極微量のエタノール(0.005 vol%)を含有する系で光(紫外+可視)照射中に人工海水(濃い)を添加すると、添加前の5倍の水素が安定して生成できることを見出しました(図3)。微量エタノールが塩素イオンの犠牲試薬としての作用をアシスト可能なことが分かりつつあります。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409096054-O2-cGLS711v


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409096054-O3-g5UowDiW


図2 処理前後および照射光の種類における水素生成速度の比較。


(比較実験の都合上、20 vol%のエタノール(犠牲試薬)を入れて、水素が出やすいようにしてあります。 )


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202409096054-O7-XFTy5e1a


図3 水素生成速度に対する人工海水添加の影響。

[サンプル: 0.01 g、エタノール添加: 0.005 vol% or なし]


(添加後の系全体の濃度が海水の1/5程度になるように調整(濃く)した。)


 


 


用語の解説


1) 光触媒:光エネルギーで励起電子(-)と正孔(+)を生じさせ、水分解においてはそれらがそれぞれ還元反応(水素を生成)と酸化反応(酸素を生成)に寄与します(*海水では塩素イオンが正孔との反応に寄与します)。光エネルギーを化学エネルギーに変換可能な材料として注目されています。

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