波として伝わる磁気振動の回転方向の制御と検出に成功
共同通信PRワイヤー / 2024年11月20日 19時0分
磁気の波の新たな自由度を開拓
概要
京都大学化学研究所の塩田陽一 准教授、小野輝男 同教授らの研究グループは、産業技術総合研究所(以下、産総研という)新原理コンピューティング研究センターの谷口知大 研究チーム長、名古屋大学大学院工学研究科の森山貴広 教授と共同で、二つの磁石の磁極が逆方向に結合した人工反強磁性体において、波として伝わる磁気振動(マグノン)の回転方向を励起マイクロ波の周波数で制御し、その回転方向を電気的に読み取ることに成功しました。
反強磁性体のマグノンは、右回りと左回りの二つの異なる回転モードが存在するため、マグノンに回転極性という新たな自由度を付加することが可能です。しかし、通常の反強磁性体の磁極は外場による制御が困難なことから、異なる回転極性を有するマグノンの生成・伝送・検出を一つのデバイスで実証した例はこれまでありませんでした。
本研究では、上下を白金(Pt)で挟んだ垂直磁化の人工反強磁性体を用いることで、励起マイクロ波の周波数によって選択的にマグノンの回転方向を制御し、伝搬したマグノンの回転方向をスピン流-電流変換現象を介して電気的に検出することに成功しました。この成果は、マグノンを利用したスピンデバイスに回転極性という新たな自由度を提供することになり、スピントロニクス研究分野の発展に大きく貢献することが期待されます。
本研究成果は、2024年11月20日に国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411129772-O1-6YjmIn1y】
プレスリリースの詳細はこちら
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20241120/pr20241120.html
関連URL:https://kyodonewsprwire.jp/release/202411129772
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。詳細は上記URLを参照下さい。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
この記事に関連するニュース
-
エポキシ樹脂のケミカルリサイクルに新たな道筋
共同通信PRワイヤー / 2024年11月18日 14時0分
-
中国の科学研究チーム、永久磁石風力発電機分野で新たな飛躍
Record China / 2024年11月18日 5時30分
-
エッジ側に搭載可能な“学習機能”を備えた人工知能処理ハードウエアを開発 ~スピントロニクス技術を活用し、三値勾配二値化ニューラルネットワークを提案~
PR TIMES / 2024年10月24日 11時45分
-
大阪公大、有機半導体積層デバイスの非磁性層側からのスピン流効果の観測に成功
マイナビニュース / 2024年10月23日 12時35分
-
理研、量子シミュレータの実現につながる磁気の流れを生み出す機構を発見
マイナビニュース / 2024年10月23日 12時13分
ランキング
-
1クリスマスケーキに異変…『卵』の価格高騰止まらず 夏の猛暑の影響で今後は鳥インフルエンザによる卵不足の恐れも
東海テレビ / 2024年11月21日 21時22分
-
2北欧電池企業が破産法申請 EV販売鈍化、経営圧迫
共同通信 / 2024年11月22日 7時24分
-
3NY株続伸、461ドル高=トランプ氏の政策期待で
時事通信 / 2024年11月22日 7時23分
-
4業績悪化の日産、アメリカでの希望退職に1000人が応募か…世界で9000人削減方針
読売新聞 / 2024年11月21日 22時2分
-
5米司法省、グーグルにクローム売却要求 検索市場独占の是正で
ロイター / 2024年11月22日 7時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください