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高校生の採用面接、クラブ活動の質問もNG

京都新聞 / 2023年9月15日 6時30分

滋賀県庁

 滋賀県教育委員会が、高校生らの採用試験を行う企業に対し、就職差別につながりかねない「不適正な質問」を行わないよう呼びかけている。どういった質問が不適正なのか、そうした質問をしないためにどうしたらいいのか。滋賀労働局の担当者に聞いた。

 ―不適正な質問とはどのようなものか。

 応募者の適性と能力に基づいて採否を決めるよう雇用主に求めている。出生地や家族の状況、生活環境といった「本人に責任のない事項」や、思想信条といった「本来自由であるべき事項」を面接などで把握することは不適正だと企業側に伝えている。高校生に限らず、採用全般で適用される。
 
 ―具体的には。
 
 「きょうだいは何人いるか」、「弊社についてお父さんはなんと言っているか」といった質問は、家庭環境によっては応募者に動揺を与えてしまう可能性がある。「どんな映画を見るか」や「好きな作家は」、「尊敬する人物は誰か」と聞くのも、思想信条を把握してしまう恐れがあるのでやめてほしい。

 滋賀県では、高校生の採用でクラブ活動について聞くことも、避けるようにお願いしている。費用がかかるなどの理由で活動できなかった生徒が返答に困るかもしれないためだ。

 ―何も聞けなくなるような気がする。

 自社の印象や志望動機、学校で頑張ったことなどを聞いてもらうといい。読書関連も一切だめではなく、業務に関する本について聞くのは大丈夫だ。

 選考時における健康状態の把握は控えるべきだが、食品関連会社が扱う食材についてアレルギーの有無を確かめる場合などは必要性が認められることがある。その場合も、単にアレルギーがあるかないかを聞くだけでは応募者は不安になる。「こういう食品を扱うので大丈夫か」などと質問の目的が伝わるようにしてほしい。

 ―不適正な質問をなくすにはどうすればいいか。

 緊張をほぐそうと何げなく聞いたり、履歴書に書いている趣味をつい聞いてしまったりするケースが依然としてなくならない。行き当たりばったりにならないよう、質問内容をあらかじめ決めておくほか、適正な面接方法について理解している採用担当者を面接の進行役にするのも有効だ。

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