茶農家のタブー「茶の実」に価値が生まれた 移住者が美容オイル開発、ふるさと納税の返納品に
京都新聞 / 2023年9月26日 8時30分
「タブー視されているものに価値が生まれた」。京都府宇治田原町の高橋一樹さん(27)は、茶の実を使って開発した美容オイル「re:birtea(リバティ)」を手に、笑顔で語った。
和歌山県橋本市出身。2021年3月から、同町で地域おこし協力隊として活動する。
同志社大への入学を機に京都に来た。元々、地域おこしに興味はなかった。3年の時に1年間休学し、大阪の広告代理店のインターンシップに参加。激しい競争やスキル習得に追われる中で「このままでいいのか」と思った。
そんな時、大学の友人に誘われて滋賀県内のまちおこしに関わった。地域での活動に魅力を感じ、協力隊に応募。大阪市内のシェアハウスから、町内の築100年の空き家に移住した。畑をくわで耕したり、困り事があれば地元住民に助けてもらったりする生活が始まった。「地元では当たり前の暮らしでも、非日常で刺激的だった」。町への愛着が増した。
町の観光拠点「宗円交遊庵やんたん」の運営管理と並行して、力を注ぐのがリバティの生産だ。
一般的に茶の実は手入れが不十分な畑にでき、茶農家にはタブー視される。町内では高齢化や後継者不足を理由に、耕作放棄地の茶畑が増加している。協力隊1年目、茶の実を使ったオイル生産を友人から知った。「放棄地を有効活用できるかもしれない」と、開発を始めた。
「雑木林のように荒れた畑」にあった45キロ分の実は、1本4400円のオイル100本になった。町のふるさと納税の返礼品にも採用され、今年2月の販売開始から2週間で完売した。
来年3月には協力隊の任期を迎える。町に住み、オイルの事業も続ける予定だ。「生産を大きくできれば、茶の実を買い取ることもできるかもしれない。町民が収益を得られるシステムにできれば」。
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