ほれ込んだ築200年の古民家を改修「ぷらっと」立ち寄れる場所に再生
京都新聞 / 2023年10月13日 16時0分
滋賀県米原市夫馬の築約200年の古民家を改修し、子どもから高齢者までが集える「多世代交流カフェ ぷらっとほーむ」を運営する山田輝子さん(48)。開所から3カ月。昼間はカフェを開き、弁当を販売する。9月から大東中校区の1人暮らしのお年寄りや老夫婦世帯対象の配食サービスも始めた。「名前通り気軽にぷらっと寄ってほしい」
居場所づくりは、中学3年の長女(15)が小学生のときに不登校になったことがきっかけだった。最初はどうしていいのか戸惑ったが滋賀県長浜市の親の会に参加。同じ悩みを持つ親がつながって気持ちが楽になった。2019年に米原で「不登校 親の会relief(リリーフ)」を立ち上げ、さまざまな声に耳を傾けた。
介護の仕事にも取り組んでいて居場所を見つけられない高齢者がいることを知った。「親が教えられる範囲はたかが知れている。いろんな人と接すると視野が広がるし、どんな人もどんなものも受け入れる前向きな姿勢が大切だと思った」。自身の経験から幅広い世代が立ち寄れて生きがいも実感できる拠点をつくろうと考えた。
古民家は米原市の「空家バンク」で見つけた。庭を含めて敷地は約900平方メートル。古民家北側に広がる伊吹山の風景に「ここしかない」とほれ込んだ。資金繰りのめどがつかないままのスタート。クラウドファンディングなどで資金を集め、昨年から少しずつ改修した。地域住民の協力もあり雑草が生い茂る庭はきれいになり、畑も整地された。夢が徐々にかたちになっていくのを実感している。
親の会の立ち上げから4年。古民家に手を入れて半年で拠点を持った。「気持ちが追いついていない」と戸惑う。施設に入ると天井を張らず、屋根がむきだしのままで「連日天井のすすと格闘してます」。劣化したトタン屋根の修理もしたいが、来訪者の「実家に帰ってきたようで落ち着く」という声に「その言葉が何よりうれしい」と笑顔がのぞく。
「慌ててやるより、のらりくらりがいい」と話す。ぷらっとほーむを、建築家アントニ・ガウディの「サグラダファミリア」になぞらえ「完成がない。夢を見つけようと集まるみんなで楽しみながら居場所づくりをしたい」と話す。
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