茶に付加価値を与える 茶農家の販路開拓を支える男性の挑戦
京都新聞 / 2023年11月7日 14時50分
「和束町の、勝手に広報宣伝営業本部」。名刺にはそんなキャッチコピーを記している。田中昇太郎さん(40)は「京都府和束町は地域が活性化しているまち。それを世の中に伝えたい」と力を込める。
2022年7月に合同会社「スチームパンク」を起業し、代表を務める。茶農家の販路開拓やマーケティングなどを担うほか、観光や企業誘致のPR事業を町から委託され、紹介動画の作成や共用オフィスの運営にも取り組む。
東京都出身。京都産業大を卒業後、大手精密機器メーカーの子会社で法人向けの営業などを担当した。
社会人になってから、茶に興味を持った。営業の合間にカフェに立ち寄る中で、茶のおいしさを知った。生産地にも惹(ひ)かれ、和束町に15年ごろ訪れ、その後も来訪を重ねた。
初めて茶畑を見た時のことを「異世界に迷い込んだかと思った」と振り返る。町の直売所ではブレンドした茶葉でなく、農家が生産した各自の茶葉を扱っていることにも魅力を感じた。
転職したきっかけは、新型コロナウイルス禍。テレワークが増え、将来を考える時間が増えた。「人生は一度しかない。世の中がどうなるかわからなかった中で、茶に携わる仕事がしたいと思うようになった」
22年3月、町に移住。起業後、町内で広報のアドバイスなどを始めると、茶農家からパンフレットやウェブサイトのデザインの相談などが相次いだ。80代の茶農家を紹介する動画を作ってユーチューブで公開すると、新たな客層への商品販売につながった。
茶の流通価格の低下が続く中、「茶に付加価値を与え、魅力を伝えることで、値下がりに歯止めをかけたい」と考える。「死ぬまで和束茶を飲み続けたい。それが仕事の原動力です」。同町湯船。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
フィリップ モリス ジャパンと一般社団法人RCF、「人吉球磨・農業未来プロジェクト」において、オンライン通販サイト活用で農家の販路開拓を支援
PR TIMES / 2024年7月16日 0時40分
-
タダ同然のお茶を「1杯5000円」で売り出し大逆転…佐賀・嬉野の茶農家が"薄利多売"をやめて起きたこと
プレジデントオンライン / 2024年7月14日 10時15分
-
「緑茶王国」静岡の生き残り戦略…海外展開に明るい兆し、1本2万円超の高級ボトル茶も話題に
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月11日 9時26分
-
ポケットマルシェと人吉球磨・農業未来プロジェクトが、農家の販路開拓支援で連携 熊本県人吉球磨地域の農家を支援、関係人口の創出も目指す
PR TIMES / 2024年7月9日 18時45分
-
「抹茶のお店を」幼い頃の夢を追い続けた男性が京都に茶室を開いた理由 つなぎたい「縁」とは
京都新聞 / 2024年6月22日 18時0分
ランキング
-
1蓮舫氏は「都知事選で惨敗した人」で終わるのか…二重国籍問題以上に致命的な"政治家としての最大の欠点"
プレジデントオンライン / 2024年7月20日 9時15分
-
2「警察に関係なかろうが!」自衛官が警察官に暴行で逮捕 直前に飲酒した状態で自転車運転か
RKB毎日放送 / 2024年7月20日 13時40分
-
3大型の台風3号(ケーミー)発生 暴風域伴い沖縄に接近するおそれ 進路に注意
ウェザーニュース / 2024年7月20日 16時0分
-
4海自墜落ヘリの主要部分発見 水深5000m超、無人探査で
共同通信 / 2024年7月20日 11時49分
-
5米海兵隊、週末の飲酒検査を強化 国内全基地で 性的暴行事件受け
毎日新聞 / 2024年7月20日 16時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください